W7IUVプリアンプってなんだ？
日本ではあまり使っているといった話題を聞かないのだが、HFローバンドで遊んでいると「W7IUVタイプのプリアンプを、受信アンテナ用に使っているぜ！」という方をちょくちょく聞く。
コールサインがついているプリアンプってすごいな。
方々から話を聞く限り、Larry, W7IUV設計で、ローバンドで高IP・低NF・+20dBな受信用アンプだという。
まず下調べ。
ネット情報を見ると、Revision 6が最後らしい。検討を重ねてきて、現在に至るプリアンプってことかな？
その後Larry本人のウェブサイト自体が消滅しているらしく、下記PDFはそこから取得したものをOKDXFが転載している模様。
Welcome to the W7IUV web page!(W7IUV, WebArchive保存版)
Low Band High Performance Preamp(OKDXF転載)
Preamps(AC0C)
W7IUV Preamp HF-Antennenverstärker(OE1CGS)
ふむふむ、何度も改良を繰り返し、2009年にrev.6に至っているようだ。
これって、しごく正調なNFBアンプですよね。
- 回路は、単純明快。2N5109ないしは2N3866の１石。
- Revision 5までは43材のトランスが使われていたところ、rev.6で75材を使うようになってさらに性能が向上したと上記PDFにある。
この回路にピンときた人は
「トロイダル・コア活用百科」を読み込んでる方かもしれない。同書で紹介されている『NFBアンプ』そのものだ。旧版であれば、p145に回路が掲載されているが、まるまんまである。
その前後のページに設計法も詳述されているので、読んでおくとよい。
日本国内でW7IUV Preampを追試しようとすると、一番の問題は2N5109の入手性かな。
2N5109は確か元々Motorola社製。現在はMicrosemi社他がセカンドソースを作っている模様。
RF & MICROWAVE DISCRETE LOW POWER TRANSISTORS 2N5109
fT 1.2GHzな高周波増幅用NPNトランジスタだ。Icは400mAも流せるという。缶パッケージ(TO-39)。
同等につかえそうな・・・高fT、低NFで電流をガンガンに流せる缶パッケージの石、日本で手に入るんだろうか？
