一時期2SC2952を使ったW7IUVプリアンプに凝っていた。
- W7IUVプリアンプは、本来の用途は主にローバンド(1.8MHz~7MHz)あたりでアンテナの信号を+20dB程度増幅する受信用プリアンプだ。普通は受信専用アンテナにつなぐ。「受信用アンテナ=極端なマイナス利得で高S/Nがとれる」の信号強度を補い、一方でいろんな強力な信号が突入しても素子で歪みにくいので相互変調に強いのが特徴。
- 中電力*1・UHF~SHFまで特性が延びた高fT・低NF・低歪みなな高周波用NPNトランジスタを使い、抵抗でNFBを掛けることで、発振などおこさず安定かつブロードバンド(中波~短波帯)で動作させる。
- ただしコレクタ電流(Ic)を>50mAとダバダバ流して素子をチンチンにホットにし、リニアリティがベストな動作点で石を動作させ、加えて1:4の出力トランスも75材を使うことで、HFローバンドの受信用プリアンプとして高OIP3を狙う。あるいみ、熱設計ギリギリに攻めており、Ic流し過ぎ放熱が甘いと石が熱破壊で飛ぶ。
和製W7IUVアンプ。

2N5109がオリジナル設計のところ、デジットで投げ売りされてた2SC2952を使ったらかなり好結果で、僕も数台作った。
ローバンド受信用プリアンプを作る (2) 和製W7IUV preampを組んでみる。 - 駄目社員はむの日記
ローバンド受信用プリアンプを作る (5) 和製W7IUV preampを組んでみる弐。 - 駄目社員はむの日記
お知り合いや、たぶん僕の記事を観てくださった方が追試してくださってうれしかった。
それはそうと、2SC2851でNFBアンプは作りたい。
これまで使ってきた2SC2952は手持ちもまだあるので、また作ろうと思えば作れるのだが、何台もあってもという話である。
2SC2851では、Icをガンガン流すことはできない。とはいえ、別にちょっと信号レベルを上げたい程度のプリアンプの用途で、OIP3を求めて2SC2952に電流流しまくることもなかろう。
W7IUVプリアンプをベースに、お安く・省電力で・安定動作で「性能そこそこ」なHFブロードバンドプリアンプ、作りましょうか。
