試作:Hi-Z給電線用ボックス。
HF機内蔵オートアンテナチューナーでSWRを下げることを想定し、リグのアンテナ端子にハイインピーダンスの平行フィーダーを直で繋ぐためのアダプタを作ってみた。
続いてフェライトコアを巻く。
フェライトコアはFT140#43を使うのが好ましい。
しかしひとまず検証実験なので、デジット放出品の安い「灰色コア」を2個使うことにする。
- コアA - コモンモードフィルタ(CMF)。W1JR巻きで1.5D-QEV(70cmぐらい)を5T→クロスオーバー→5T巻き。
- コアB - インピーダンス変換。3T : 9Tで、50ohm : 450ohmまでステップアップさせてみる。
Mコネ→コアA→コアB→陸軍端子の順につなぐ。
リグからみると、CMFで高周波的にそれ以降と切り離され・・・てるかというと十分じゃないだろうけど、まあそこそこ動作するんじゃないの?(適当)
そして、陸軍端子につなぎ込んだ3mほどのリボンフィーダーで、アンテナまで導いてみるとする。
平行フィーダーは周囲の影響を受けるから、本来は屋外のような場所でやった方が好ましいんじゃないかな。
とりあえず実験に使うATU内蔵無線機には、愛機TS-440Sを使う。
TS-440SのATUは、バリコンがカリカリ回ってチューニングを取るタイプである。*1
このATUは、3.5MHz帯~29MHz帯でマッチングが取れる(つまり1.8MHz帯では動作しない)。
実験: マルコーニアンテナは、他バンドでSWRを落とせるか?
アンテナとして、自宅の金網接地ロングワイヤーを使用してみる。ベランダからなるべく短く引きこみ、「Hi-Z給電線用ボックス」につなぎ込む。
- まず7MHz帯で使ってみる。ロングワイヤーといっても7MHzはフルサイズの逆Lアンテナ(1/4波長、云わばマルコーニアンテナ)なので、当然アンテナチューナーでSWRは落ち、そこそこに送受信できる。
- 3.5MHz帯ではロングワイヤーのエレメント長は1/8波長になる。ATUがしばらくカリカリ動作してSWRが落ち、問題なく送受信できた。CWではほぼ全局から応答があったので、十分使えている。SSBには非力そうかな。
- 18MHzなどハイバンドでも、大半のバンドでSWRが落ち送受信できた。Esシーズンオフなので交信には至らず。DX局の信号は聞こえた。
- 残念なのは、TS-440Sの内蔵ATUは送信専用で挿入されること。せっかく送信時にSWRが下がっても、受信ではチューナーがスルーとなるため、信号は弱いままだ。最近のリグでは受信にもチューナーが入るのだろう。
*1:昨今のリグ内蔵ATUで上手くいくかどうかはわかりかねる。