駄目社員はむの日記

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自称古道はどれくらい「古道」だろうか? - 山背古道 (1)

はじめに:古道・街道ガイドブックに載らない「古道」の話。

  • ざっくり、奈良時代以降に整備された多くの街道が、現代において「古道」の扱いを受けているようである。
  • 一方で「自称古道」ってのがある。「古道を自称している」ケースであり、由緒正しいものじゃないからかどうか、古道ウォーカーが愛読するようなガイドブックには収載されない。
  • 実際、昨年某ガイドブックに「宇陀古道」として掲載されていた古道を歩いたが、そんな名前の古道など実在しないことも知った。そんなことさえあるのだ。

以前から気になっていた「自称古道」が、「山背古道」だ。

ましろこどうと読む。
山背古道(やましろこどう)の魅力 京都山城のハイキングコース | ウィンドミルの京都ブログ

山背古道は当時の城陽・井手・山城・木津の4市町が、南山城地域の自然、歴史、文化資源を活用する方法の一環として、1995年に旧街道を1本の散策道として定めたことが始まりです。

つまり1995年に提唱された「自称古道」だ。
ルートを見る限り、京都最南端の地域(=山城地域)をほぼ南北に縦断しており、部分的には古街道らしい。大和道(奈良へ向かう道)として機能していたかもしれない。


それが実際の所どんな感じか、木津川市から井手町城陽市まで歩きつつ、考えてみることにした。
御参考:山背古道
山背古道(やましろこどう)ガイドブック・マップの発行について | 城陽市
山背古道ガイドブック・山背古道探検マップの発行について/井手町ホームページ
お勧めスポット>山背古道お勧めコース02

8時、平城山駅(ならやま-)を発す。

ここは奈良市の北辺、京都府との境界だ。わずか500m歩けば、途端に木津川市に入る。
今日は主に木津川市内を歩き、南北に貫くJR奈良線・国道24号の付近をいったりきたりすることになるのだろう。

天気は曇り。摂氏零度、もちろん寒い。

第1チェックポイント「上人ヶ平遺跡公園」。

JR線の線路に阻まれ、距離は短いのに微妙に徒歩アクセスに苦戦するが、すぐ着いた。



造瓦所・古墳ほか遺跡がまるごと公園化している。

墳頂登り放題だぜヒャッハー。


なお、ここが山背古道の公式スタートラインだという。

人が来るようアピールしたいなら、整備してくれ。心折れるわ・・・

公式が配布している地図を見てもさっぱりわからん。
道標もっと設置してくれんものか。ある意味心の強さと地図を読む能力を要求している気がする。


この地図作った方々、作成後に知らない人に地図を持たせて歩けるかどうか、ベンチマークしてないだろ?

や、アプリがないとわからんて。

何も道標がない住宅地を地図1枚で歩くのはしんどい。爽やかウォークには程遠い。
なお一部の住宅地は、街道跡をにおわせる雰囲気だ。

はじめて道標を見つけ、パズーの心境を知る。



古墳公園から3km余、天王神社という小さな神社のそばで、ようやく山背古道の表示を見る。



ラピュタは本当にあったんだ!」的な気分になる。
#神社よりもこの道標の存在に感動したわ・・・
(つづく)