駄目社員はむの日記

USO800 certified.

QDX - Digital Transceiverで遊ぶ。(3) RTTY送受信できる?編

QDXでRTTYってどうなの。

正直、FT8って平文で交信できず、通信手段としてどうにも楽しく思えないのだ。←おまえはなにをつくったんだ
そこで、QDXでRTTY(ラジオテレタイプ)が送受信できるとのうわさを信じて、ちょいと遊んでみることにした。


本家QDX Digital Transceiverには、

QDX on RTTY using fldigi software, tips from Peter G3SPL

とある。
定番のデジタルモード用ソフトfldigiであれば、RTTYの送受信ができる、という。

「QDX RTTY」でぐぐってみるとすぐ出てくる動画がこちら。

fldigiでRTTYを使用するときの落とし穴を教えてくれる・・・らしいのだが、
The Secret Setting in Fldigi blocks your QDX transceiver from transmitting. Solved! - YouTube
やたら勿体ぶってて間延びしてるものだから、さっさと結論言え!とイラッ少々疲れるビデオだ。その主旨は「ソフトのオーディオ出力は、maxに設定しろ」である。fldigiはデフォルトでオーディオ出力に-3dBのパッドが入ってる設定なので、メインウィンドウ下端にあるゲージで0dBにすることで出力がちゃんと出るよ、と。


RTTYに限ったことではないが、QDXで何かの拍子に突然出力が出なくなった場合、ファイナル飛ばしたかと疑う前に、PC側のオーディオ出力がmax設定になってるか確認するのがよかろう。

まずはfldigi + hamlib(on Linux)でやってみたら

確かに、あっさり動作した。

他サイトに記載ある通りなので、弊日記に記す意味もなかろう。
どうでもいいけど、fldigiでCW送信もできたよ?

「和式」でやろう。

日本人らしく、和製デジタルモードソフトでうまくいくか試してみた。
結論から言うと、JE3HHTさん謹製のMMTTY/MMVARI(Windows)いずれでも、QDXでRTTYは送信でき、他リグからデコードできることは確認できた。他リグと鳴き合わせした感じだと、どうやら受信も問題ないみたいだ。
ただし、素振りしてみた現時点では、「できる、が、実用的かは微妙」という感じだ。

MMTTYの例。


オプション→MMTTY設定画面で、RTTY用っぽく設定する(雑)

「送信」タグ→「Radio command」で、CATをKenwood, 9600bpsと設定。(WSJT-Xなどの設定に準じる)



すると、無事ピロピロ・・・してくれました。
#MMVARIでも似たり寄ったりである。

問題は、MMTTYなどではRTTYの送受信はできても

CATでPCからQDXの周波数をスムーズに叩けないことだ。

  • MMTTY盛時?(2000-10頃)はおそらく、リグ側のVFOでチューニングを取りつつ、その周波数をPCで読み取る一方だっただろうから、それでよかったのよね。
    • 主用途であるFT8が単一周波数での運用を前提としているから仕方ないのだが、RTTY運用で求められる、「周波数を動かしながら、CQを出してる局を探し呼びかける」みたいなことが、とてもやりにくい。
  • fldigiはそれでもCATで周波数を連続的にいじれるので、まだだいぶましである。
  • MMTTY/MMVARIを使う場合、実質「CQ出して応答待ち」専用機にしかならないかもしれない。CATの叩き方を工夫すれば、何とか使えるようになるかもだけど。

補遺。

たぶんPTTの押し方と、(先述の)出力ゲージをマックスにしておくことさえ押さえておけば、USBオーディオを介してAFSK信号を入出力するソフト(いわゆるソフトウェアFSK)なら、基本どれでも動作すると思われる。

  • Windowsなら、たぶんLogger32やCtestwinといった、MMTTY/MMVARIをモジュールとして実装したロギングソフトの中には、使いでのいいものもあるかもしれない。
  • Linuxでも、LinPskあたり行けるかもね?