エレメントの長さと角度、そして端部。
単純な計算だが、20mの鉄塔のてっぺんから斜めにエレメントを張るとしたら(敷地が許せばだけど)、タワーに対し45°で張れるエレメント長は30m弱。30°、60°で張れるのは、それぞれ23m、40m強というところ。
3.5MHzだと1/4波長が20mなので、いずれの角度でも張れそうな一方、1.9MHzでは60°でギリギリ張れるか張れないかだ。
小技として、端部が地上に近づいてきてなおエレメントが敷地内に収まらなかったら、コイルを入れる場合エンドローディングにするか、ないしは地面から2-3m高位をキープして引き回すと良い、なんて話も聞く。バーチカルアンテナの先端と同様、スローパーの末端付近は電流の節側なので、適当でいいのだろうか。
とはいえ手の届く場所で電圧分布がピークになるので、末端の感電には注意だ。
ちなみに”地面から2-3m”は期せずして、ビバレージで推奨される地上高だ。実はなにやらマジカルな高さなのかもしれない。
エレメントが長いとアンテナの動作自体も変わってくる。
エレメントが長くなりタワーに対する展開角が大きくなると、水平成分の輻射も増える(エレメントが地表と平行に近づく)。
加えて地面そばにもエレメントがかなり長く展開されることにもなり、地面の影響も大きくなる。