既にタワーに八木が上がってるうちのシャックにおいて、7MHz向けにいろいろワイヤーアンテナを自作してきたて、わかってきたことがある。
結論から言うと、DX局を受信する際、八木だとアッサリ聞こえる信号が、多くのワイヤーアンテナにおいては八木よりも極度に弱いか、又はまったく聞こえない。
#これまで作った中で、DXの信号がまともに聞こえるのはVPDLぐらい(ただしノイジー)。
一旦まとめて、再度考察してみたい。
シャックとアンテナの相性があるようだ。
- まずは垂直偏波だと、このシャックでは非常にノイジーでダメ。ループアンテナでも垂直偏波(垂直成分が多い)だとS5を超えるノイズを逃れられない。垂直成分を極力排除。
- 地面の影響を非常に強く(悪い方向で)受ける(大地抵抗率?比誘電率?)
- アースが取りにくい模様。接地系アンテナはダメっぽい。
- 接地系アンテナでなくても、地面のそば(<5m)に設置したアンテナは粗方ダメ。送受信とも、なんか地面に電波吸われてる気がする。
- ビバレージアンテナはDXの受信に悪くなかった。あれも接地型なのに。謎だ。
- 低打ち上げ角を期待した水平ヘンテナも、まずまずDXは聞こえる方だったが、地面付近に設置したためか、そんなに冴えてなかった。
- ただしNVISヘンテナは(国内向けに)とってもよく動作するところをみると、大地は真上に打ち上げるための反射器としては使える?
- スローパー系アンテナはダメ。ノイジーかつ高打ち上げ角。
- スローピングなダイポールやEFHW(ツェップライク)も、3/4波長スローパーも、斜めに張ると信号が聞こえない上にノイズばっかり。国内QSOにはOKだけどね。
- シューボックスアンテナが上手く行かなかった原因も、シャキッと地面と平行に張れなかったのが原因と推測。
- 傾斜地なので、地上付近に設置すると遮蔽物が多く動作に悪影響。
ということは?
- 水平偏波にする。
- 接地型アンテナにはしない(シャントフィードを含めてバーチカル系を外す)。
- (タワーを利用して)アンテナ全体を可能な限り地上から平行に離し(スローピングにしない・垂直なエレメントを極力なくす)、地上と平行なエレメントもなるべく高い位置に張る。
それでいて、うちに設置して意味のある”DX向きサブアンテナ”ってどんなのだろ?
- 低打ち上げ角必須。
- 既に単一指向性(directional)な八木があるので、なるべく無指向性(omnidirectional)だとうれしい。
- ついでに言うと、現有の八木のビームパターンを乱す様なアンテナは上げたくない。(八木の周辺はなるべく小綺麗に)
- クローズドループな構造にしてノイズを逃れるのもいいかも?(ループ or フォールデッドダイポール?)
- もしデルタループにするなら、apex down(頂角が下を向いた逆三角形)で水平偏波な給電位置にするほうがいいかも。
- タワーの長さが大体7MHzの1/2λに相当するので、タワーのそばに設置されたアンテナには影響が出そうだ。特に垂直偏波のアンテナではね。逆手にとってタワーをリフレクタとした指向性アンテナを狙ってみるのも一興か。*1
- アンテナのQは高いに越したことはない。八木の波がのらないためにも。
- 贅沢言うとタワーがクランクダウン状態でも使えるとうれしいけど、前掲の理由で地上高低いとダメ。
*1:今からすると、VPDLは盛大にタワーの影響を受けて変な指向性でてたのかも。