逆立ちヘンテナのNVIS版は、電気的にNVISヘンテナと等価なはず。なのでNVISヘンテナ同等の動作だとは思う。
だけど、念のためやっておいた。
(敷地さえ確保できれば)製作し易さ・形状安定性は、オリジナルヘンテナのNVISよりこちらがずっと上。
名前は「NVIS逆立ちヘンテナ」、かな?
結果は・・・あれれ???
給電点をループの端に変更。地上高は同じく5mHとした。
(元は給電点だった)ショートバーを動かし最適化。簡単。
基本的に電流分布おんなじ。ゲインも、垂直・水平パターンもほぼ同じ。
しかし、SWR最小になるように最適化しても、1.9で最低点となる。
インピーダンスが25Ωぐらいと、NVISヘンテナとは変わってくるのが原因な模様。これだと給電点直下にインピーダンスマッチングが必要だな。
インピーダンスに地上高*1の影響がデカいのは、想定内。
しかし同じ導電率のReal Groundを使った場合、NVIS逆立ちヘンテナでは、インピーダンスマッチング上最適な地上高が(5mではなく)7mだった。
- NVIS逆立ちヘンテナだと、7m以上に離すと地上の影響が小さくなるためか、ショートバーを動かすことでSWRを下げられるが、5m以下だと下がらない。
- NVISヘンテナだと5mで十分SWRが下がる。4m以下ではSWR下がらない。
だから5m高で比べた場合、インピーダンス43Ω程度になる通常のNVISヘンテナの方が、50Ω同軸で給電しやすいことになる。
地面と平行な21m x 7mのループを7mの高さに保持するというのは、あまりお手軽じゃないよな。4-5mに比べるとハードル高い。
うーん、ヘンテナの給電位置によっても、地上高の影響が変わっちゃうなんて。
しかしなんでだろ。ループと大地との関係なんて、ヘンテナループのどっち側で給電したって変わらないんじゃないのかな。
もし現実にそうだとすると、周辺環境がNVISヘンテナの動作に及ぼす影響はかなりクリチカルなのかも。2ループに給電してる方が、周辺の影響受けにくいとかあるかな?
結論:あくまでもシミュレーション上の話ですが、NVIS逆立ちヘンテナは動作するけれど、”お気軽さ”からすると、NVISヘンテナよりも少しネガティブな結果です。
#僕が先週末実験したNVISヘンテナ、もしかして”たまたま4-5m高に張ってた”からSWRが1.5まで落ちたのか?
*1:=地面⇔ループ間の平行線の距離