通電してみて、気になったこと多数。
- スイッチング電源で動作させたら、やたらノイズが絡む。外部ノイズに弱い。実装されてる部品からして、電源入力に十分な容量の電解が入ってない。
- 付属の電源端子の規格が日本で一般的な規格と違っていて、一般的な2.5mmのプラグが使えない*1。まあこれはプラグも付属してるのでそのまま使う。使いにくければ日本式のものに替えよう。
- AF出力がオーバーゲインで、ヒスノイズがひどい。LM386周りの改善が必要。
- VR(チューニング・AFともに10kohm B)は、安く作っている都合なのか、超適当なパーツが使われているので、ちょうどいいノブがない。
- バリキャップによるVFOチューニングがクリチカル。270度回転で7MHz >250kHz。フルカバー以上である。加えてVFOの周波数安定度が非常に悪い。VFOの発振部分はトロイダルコアとチャチなトリマコンデンサで構成されており、缶詰めになっておらずむき出し。チューニングレンジを狭めたいし、安定化対策も必要。
- ワイヤーの引き回しが悪いと容易に受信音にノイズが乗る。いや、付属品とはいえ、シールドなき電線で高周波な基板をワイヤリングすることにそもそも無理がある。無難に同軸やシールド線を使いたい。
ケースに入れよう。
むき出し状態で置いとくとそのうち朽ちるので、ケースに入れる。
- タカチの金属ケースYM-180が絶妙なサイズだった。愛と正義の、自作派ド定番ケース「YMシリーズ」である。このケース、ラジオデパート某店が店じまいする際に、まとめて売ってもらったものの一つだ。ナムー。
- 電源ジャックには、470uF/16Vの電解をかました。狙い通り電源ノイズが激減した。
- VFOまわり。まずLC発振回路でトロイダルコアむき出しは、さすがにないだろうよ・・・高周波ワニスを塗布。さらにトリマーコンデンサは、温度変化に弱そうな胡散臭い22pF品を取っ払い、より信頼できるムラタの20pF(赤)を取り付けた。
- LM386は、まずゲイン調整用のC113(1-8pinにかかる1uF電解)を取っ払って、利得を下げた(デフォルトの20倍になる)。加えてヒスノイズ対策として、LM386にNFBを掛けた。出力(pin 5)から3.3kohm - 0.01uFを介してpin 1(というかC113を外したランド)へ戻してやれば、ヒスノイズ激減。
- チューニング用VRは、手持ちの多回転VR(10回転?)に替えることで、クリチカルさを軽減した。BOURNS社の高級品ではなく、秋月の香港品10kΩ*2。さらにチューニング幅を狭めるべく、VRのGND側に4.7kΩをかますと、170kHz弱ぐらいになった。なおも広い。どうせSSBの出る7048-7200kHzのうち、後半100kHz弱もカバーすれば十分なのだ。もしももっと狭めたいならC96(100pF)をいじるか、それとも。
- AF出力のVRも、秋月の10kΩBに替えておいた。ヘンテコノブは勘弁ちて。
- 送信出力5W。無音状態で10mWぐらい。キャリア漏れが最小化となるよう、バランスドモジュレータの半固定抵抗(R106)を調整。4mWぐらいまで下がった。
- キャリアサプレッションはまあまあ取れているので、C103(BFO TC)はいじらなくてよさそう。
現状での課題。
- PCヘッドセット(ECM+ヘッドフォン)をつなげば、このまま送受信はできる。ただしマイクがECMなので音は硬いし、ヘッドフォンがPCヘッドセットの音なのでよいわけがない。R121(ECMの電圧)を外してダイナミックマイクをつなぐこともできるので、検討したい。
- チューニングレンジをさらに狭めて、安定度を向上させたいところ。バリキャップ(MV209)を、容量変化幅の小さいのに替えるのもいいかもしれない。
- バリキャップを使うときには缶詰めにしてやるとよりよいのは間違いない。*3
- 周波数安定度の根本的な改善には、DDSを流し込んでしまえばいきなり終了。500Hzステップで可変すればいまどきの7MHzで快適に運用できることだろう。しかし、せっかくなのでアナログVFOの不安定さ(=味わい)と今少し付き合ってみたいところ。
- チューニング中、今どこにいるのか、周波数がわからん。懐かしのクリスタルマーカーでも作っとく?(迷走)
うーん、アナクロでアナログな実験、超楽しいな。
(つづく)
*1:より正確に言うと、挿せるけど動作が不安定で危なっかしい