はじめに。
あれこれ自作していると、結構低い電圧の定電圧電源が欲しい場面がある。
アルインコのDM-330MVなど自宅に可変型スイッチング電源は手持ちがあるが、低い電圧まで可変できるものは少ない。
しかも、値を変えたまんまにして気付かずに他の機器と繋ぎこみぶっ壊す可能性があるから、あまり電圧調整のツマミはいじりたくないのだ。
回路はいたって簡単。だが、良く工夫されている。
定石通りの回路。
電圧可変三端子レギュレータの定番「LM317T」はぶら下げる抵抗の値で電圧を可変できるが、絶妙な抵抗値を選びロータリースイッチで切り替えることで、よく使う電圧を吐けるようになっているのだ。
たぶん設計した後、トライアルアンドエラーで抵抗値を微調整したのだろう。さすが夢中人さん!
なおLM317の使い方で注意しなければならないのは3点だけ。
①十分な差がある入出力電圧にする、②普通の三端子レギュレータと異なり、フィン部分がGNDではなくADJUSTMENTピンだ。ケースに直にねじ止めし、アースに落としてはいけない。あと③電圧をドロップさせた分は力いっぱい熱に変換するので、ヒートシンクは大きめに。