駄目社員はむの日記

USO800 certified.

斜め横断は禁止しません(二上山麓からの竹内街道) (2)

次なるミッション:竹内街道を歩く。


當麻寺門前町を抜けて当麻寺駅まで歩き、さらに駅付近の踏切で線路を渡り右折。
奈良県道160号線を、一駅分南下する。



磐城駅(いわき-)でまた近鉄とクロスし、0950長尾神社に至る。



ここ長尾神社が、竹内街道の起点にあたるという。
本日のメインディッシュ二品目は、日本最古の官道「竹内街道」跡をたどるウォーキングでございます。

次第に空模様が変化。

だんだん日が照ってきやがった。暑くなるな。



車1台分程度の狭い街道跡には、謂れありげな古民家が少なくない。狭い街道は徐々に上り坂に。
一本道にもかかわらずやたら道標が設置されている。コースアウトの心配もなく歩けて快適だ。

竹内峠越え。

そして、峠に至る。
竹内街道は峠の前後にて、国道166号に出たり入ったりを繰り返す。
「現代の竹内街道」とはこの国道であり、交通量がそこそこにある。対面通行きっかり1車線で、歩道がキッチリ整備されている場所は限られている。
街道散策者にはあまりやさしくないので、車両の接近には注意だ。大型車の音がしたら、迷わず歩みを止め路肩の端に寄っておこう。

竹内峠は国道から分岐。


古道=舗装された林道を歩ける。実に魅力的。




この道、たまーに原付で、てっててってと通り過ぎる人もいる程度である。
国道と違って車にスレスレを通り過ぎられる心配はほぼしなくてよい上、ほぼひとり心静かに、川のせせらぎ以外聞こえぬ静寂な道を歩ける。




ひと通り林道を抜け、国道に出ると、ほどなく河内国・太子町。峠のピークが、ほぼ県境だったもよう。

道の駅のそばでまた国道から分岐。

竹内街道は、後半に入る。
このあたりは「近つ飛鳥(ちかつあすか)」*1で売り出し?ている。自分がこの辺りの地理を適切に理解できてなかったことを痛感。

御陵巡り。

孝徳天皇陵を拝みに参道を登る。

大化の改新天皇に就くことになった天皇だったっけ。
大化の改新に際し、「遠慮して遠慮して、とうとう本人への譲位を受け入れた」的な(鼻につく)逸話を読んだことがある。ゴタゴタで皇位簒奪継承するハクと正統性を後付けしてるだけ、とも見えなくもない。
どう考えても、仕掛け人かその関係者だったからこその皇位ゲットだろうよ。そこは都合よく(ry



宮内庁殿、足元からイノシシまで、ご配慮痛み入ります。



なぜかは不明だが、御陵の鳥居は立ち入り禁止の方向を向いて建っており、参拝者はその正面に立てない。きっと何か理由があるのだろう。

更に竹ノ内街道より意図的コースアウトして、推古天皇陵。


陵墓あったのね(己が無知を実感)。
御陵ギリギリまで水田で、稲穂が実りまくってるけどな。



迫力あふれる名を冠したバス停(ぜったい強い)。

さらに少し離れた二子山古墳。


その名の通り小山が二つ並んでいる。ミニツインピークスだ。

残念ながら草ボーボーの盛り土なだけで見るものはないのだが、こちらから眺めた方が、さきほどの御陵の全体像がよく分かった。林の左下に小さく見えるのが、先程の鳥居だ。


あと近所には小野妹子の墓もあるという。しかし、イモッチごときのために数キロ足を延ばす気はなかった。

街道に戻る。あとは無難かつ道なりに駅へ。

1325上ノ太子駅着。
え、ずっと太子町を歩いてきたのに、駅周辺は羽曳野市になっちゃうの?
まだ13時半だ。しかし朝6時半には歩き始めてたから、実質ほとんど休まずすでに7時間歩いてたのだ。
早々終了としよう。

まとめ:二上山竹内街道

  • 軽登山からの、街道歩き(北西方向ななめ歩き)コース。セットにすることでとっても充実だった。
    • 梅田から1時間弱で到着できる距離でありながら、山歩き気分と古道歩き、更に歴史・文化・宗教までセットで楽しめる、なかなかお得感あふれるコースと感じた。
    • 方向は概ね適切な選択だった。二上神社口駅からの二上山登りははいきなり連続アップヒルとなるけれど、足の疲労を考えると、街道を一通り歩いてかのら登山よりは、登山スタートの方が負担は小さかろう。
  • 街道歩きパートに使う靴は、ウォーキングシューズでOK。二上山パートも靴は軽トレッキング級装備でいいと思うが、ぬかるみや水濡れの想定必要。
  • まだ残暑厳しく、想定外に10時ごろから快晴になってしまったので、暑さに体力が奪われた。
  • 食料・飲み物の調達は街道歩きで十分可能。手ぶらはさすがに厳しかろうが、重装備は不要だ。二上山の下りで、万葉の水も汲めるしね。
  • 遺跡・陵墓というと奈良&堺市のイメージが強いけれど、点在しているのだ。まだまだ修行が足りない。
  • 竹内街道沿いには道標が多く設置されており、とても歩きやすかった。
    • 基本的に北西方向にほぼ一直線な道な上に、十分すぎるほどの道標。地元民の竹内街道愛を、大いに感じた。前述の通り、コースアウトのリスクは極めて低い。
    • ただし国道166号は、狭い道をダンプが路肩無視でスピードを落とさず突っ込んでくるので、歩くのに気を使った。



や、竹内街道、正直気に入った。こんな素敵コースを見落としてたとは、僕の目は節穴。

*1:いわゆる「河内飛鳥」である