駄目社員はむの日記

USO800 certified.

自在ブッシュを使って、空芯コイルを巻く。

背景:ローディングコイルを作りたくなった。

  • ベランダには7MHzの逆Lアンテナが仮設されている。これをちょい改造して3.5MHzのアンテナにしたいと思い至った。
  • とはいえベランダにこれ以上ワイヤーを長く張れない、オートアンテナチューナーでムリクリSWRを下げるのはポリシーに反する・・・ので、残る手段はローディングコイルを加える、となあるだろう。
  • そこで、ジュール熱であらかた電波をほかしてしまうとはいえ、「同調したアンテナ」とすべく、ローディングコイルを作って逆Lに足すことにしてみた。できれば、効率を少しでもマシにしたい。
    • となると空芯コイルは、径を太くし、また電流腹部分のロスを避けるべくアンテナの先端側に入れたいところ。

構想と準備。

マチュア的に、多巻きの空芯コイルを軽く・安く・キレイに作ろうとするならば、古より伝わる「自在ブッシュをガイドにする」が定番だ。
そしてコイルのボビンは、100円ショップでなにかしら調達できるのではなかろうか。

材料。

用意したものは以下。

  • 1.0mm UEW線 約10m
  • 自在ブッシュ ELPA KG-032H 5本入り(内、使うのは4本)*1

  • セリアで見つけてきたポリプロピレン(PP)製ボトル「簡易スポーツボトル600ml」*2
  • 二液混合エポキシ接着剤
  • 養生テープ

なお上記リストのうち、PPボトル以下は100円ショップで調達してきた安物ばかり。

コイル巻きの手順。

まず自在ブッシュをボトルに取り付ける。

自在ブッシュ4本をボトルの長さに切り、ボトル周囲にエポキシ接着剤で貼りつけ、養生テープで仮止めする。

固まるまで、放置2時間。



・・・固まった模様。

コイルを巻く。


おお・・・きれいに巻けちゃいそうじゃないか。先人の知恵に感謝。
経験者はご存知と思うが、自在ブッシュを使ったコイルボビンはとても巻きやすい。 均一な空芯コイルがするすると巻ける。

完成。


線のピッチを調整すればこの通り。まあ十分使えるローディングコイルを巻くことができた。


そしていまだに、自在ブッシュの本来用途がわかっていないはむであった。
#コイルボビンに飲み物も入れられて、便利だぞ?(違

LCRメータで測ってみると

42ターン。68.3uH@100kHz。大体狙い通り。
VK4YE Compact End-Fed 5 Band HF Antenna
今回の主目的ではないのだが、いずれやってみたいのがこちら。70uHのコイルまであともう半歩。

*1:ELPA KG-032H は1.7mmピッチらしいのだが、1.0mm径の線材を巻き付けるには絶妙である。

*2:コイルボビン=ボトルは、堅牢性重視で選んだ。透明性はないが、太く肉厚で堅牢なPP製がよい。PPは(PEほどではないまでも)接着剤の接着性に課題があるものの、コイルを巻くまでの数時間接着が持ってくれれば、コイルとボビン自体で保持してくれよう。