駄目社員はむの日記

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40mのピーク可変バンドパスフィルタ―を作ってみる ver.3 その1

6年越しのネタですみません。

一時期、LCによるバンドパスフィルタ(BPF)作りにハマったのだが、作った後もそこそこ実用性があり、気に入っている。
その後、14MHz帯版、1.8MHz帯版も作ってたりする。
ご参考:40mのバンドパスフィルタ―を作ってみる ver.2(プリセレクタ―型) - 駄目社員はむの日記
14MHz帯用ピーク可変バンドパスフィルターを作る (3) - 駄目社員はむの日記
160mのピーク可変バンドパスフィルタ (1) 製作編 - 駄目社員はむの日記
2ポールのバターワース・バンドパス・フィルタはLCで作るタイプとしてはキレが良く、アマチュア用周波数帯近辺の放送波(特に中華のバカ出力な奴)の混入をバッサリ削れるのでとてもよい。



最近たまたま、4連エアバリコンを見つけて購入。それがトリガーになり、再び作ることにした。これでフィルタを2段化できるではないか?
エアバリコンでも2連まではラジオ用などでよく使われたこともあってまだ見かけるのだが、4連のバリコンってのは特殊用途でしか製造されなかったと見えて、あまり見かけない。

回路はそのまんま。下図を2段にした。パーツを集めようぜ。

  • 上記の通り、4連バリコン15pF(6p~22pF)が今回のキモ。
  • 今回は、電化パーツ 第二アメ横店の閉店セールで投げ売りされてた、アミドン純正T106-2を使った。いつも多用する使うT68-2やT80-2より大きくて重い。受信用アクセサリなので、Qが高くなることに期待したい。

  • その他のパーツはあまり特殊ではないけど、一応LCRメータで値を選別。

プレ実験。

まずコイル巻き。

T106-2計算上13.3Tぐらいのようなので、15T巻いてLCRメーターで測り、2ターンリリースしたら2.52uHぐらいになったので、これを使うことにした。
LCRメーターとディップメーターは、あると高周波工作ががぜん捗る。


こういう実験するとき、LCRメータ・デジタルディップメータ・NanoVNAがあると、捗る。*1

BPFを組んでみる。



経験的にこの複同調回路は、ざっくり30pFで500kHz同調点が動いてたはず。それを思い出しつつ、仮組開始。

片側で特性が確認できたので、2段にしてみた。

わかったこと。

  • 120pFに抱かせるコンデンサは15pFでちょうどよかった。今回のバリコンは15pFとバンドスプレッドが狭いので、絶妙な値でなければならない。
  • このエアバリコン、容量の微調整用?にネジ止めのトリマーがついてて、これがむしろ特性をおかしくしているようだ。とっぱずした。

それにしても、T106のコア、でかいわ。

*1:前二者はNanoVNAで代用できる(というか上位互換)とはいえ、直感的に値が読める専用の測定器は、やっぱり快適。過去には戻れない。