駄目社員はむの日記

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大路見たるこそ、祭り見たるにてはあれウォーク(1) 桜井市→橿原市→大和高田市

はじめに:今年の「桜」という祭は終わったのだ。

関西では、吉野や熊野など山深い地域は別として、今年の桜のシーズンは終わった。桜が咲くってイベント、日本人にはなぜか心躍り、気忙しくさえかんじる。不思議なものである。
話は変わるが、アマチュア無線で外国局と喋ってたら「日本人って、なんで『桜が咲いた』とやたら無線で話題にしたがるの??」と聞かれたことがある。だよなあと思った。日本国内で他に「花が咲いたこと」がニュース性を持つのはせいぜい梅の花ぐらいで、水仙や椿やクロッカスやスズランや彼岸花が咲こうとも、「咲いたんだよ!」と周囲に話したくはなるまい。
桜が咲くとは、日本人にとっての一種の祭りなのだろう。

まあそんなんで「祭り」が終わった奈良の道を歩くことにした。

サブタイトルは、再び徒然草137段から。
そこでの「祭」は京の葵祭だから意味は少し違うのだけれど、(桜という)祭りの後、無常を胸に「大路」を心静かに歩くとしよう。

0750 近鉄桜井駅下車。

桜井駅を降りた「いかにもな」風体の方々。9割以上は北口を出て、一様に山の辺の道へと歩みを進める。


一方同駅の南側には伊勢街道などが通っている。*1この辺りは、東西に延びる横大路のなかでも、旅人の行き交う古代の交通の要衝だったらしい。僕はここを本日のスタート地点にした。
まず第一目標は、横大路踏破。

横大路を西進。桜井市から、橿原市へ。



しばし住宅地を歩きJR線をまたぐ。もう橿原市内かな。
横大路・竹内街道ルートは表示がやたらしっかりしていて、とても歩きやすい。旧街道がかなり残っているから、直線を想像しながら歩けば、迷う余地もあまりないしね。町としてちゃんと盛り上げようとしているのがうれしい。

三輪神社に至る。


なんで三輪山大神神社からそう遠くない場所に、三輪山を祀ると思しきお社があるのか謎。
だがここには、別のファンクションがあるのかもしれない。三輪神社は「横大路×中ツ道」の辻に建っているらしいのだ。

ただし中ツ道跡は、ここより南側が完全に消失し田畑と化している(写真は北側)。



復習だが、中ツ道は「平城京東側 ⇔ 藤原京東辺」間を南北につないだ道とされる。(先月歩いた通り) かなりの部分が現存する下ツ道跡に比べると、セツナイですな。

八木札の辻交流館にて、一休みと情報集め。




橿原で横大路と言えば、八木の町家の家々と、そしてなにより、毎度おなじみ「横大路×下ツ道」のクロスロードに建つ八木札の辻交流館だ。心が休まる素敵な場所。

さらに移動。

大和八木駅前をスルー。

飛鳥川で散り際の桜を味わう。これから今日は飛鳥川と何回かエンカウントするはずなのだ。
今回は大和三山とかは行かず、「大路を歩く」目的に徹する。



ええことおっしゃいますな・・・

市境を更にまたぎ、大和高田市に入る。


住宅地かつ生活道路になってて、車がビュンビュン飛ばしていく。ちょっと疲れる。




あたりの風景が昭和。
その店構えとカラーリングの「日立チェーンストール」、昔住んでた家のそばにあったわー。
(つづく)

*1:というか「近鉄大阪線は伊勢街道に沿って敷かれた」が正しいのだろう