真夏のアウトドアシーンに向けて(謎)
レンジャーグリップ78(0.9663.MC)というビクトリノックスのマルチツールを買ってみた。
ご参考:Victorinox レンジャーグリップ 78 レッド/ブラック - 0.9663.MC
何これ重い。
先日届いて、「銀箱」(外箱)を持った瞬間、これまで味わったことのない重みを感じた。
本体172gだという。ビクトリノックスはいくつか持っているが、こんなに重いのは経験がない。
そして手に余る。でかい。ジャンボポッキーである。
魅力はサイズと、刃。
何だこの迫力。定番のミディアムサイズ*1が、おもちゃに見える。
「ガキは黙ってな」「ういっすセンパーイ!」
そしてブレードを見た時の感想は「これはナイフだ」。
「ビクトリノックスだ」、ではなく「ナイフだ」なのだ。ビクトリノックスのマルチツールの域を超えている。
マルチツールといいつつ、ナイフ系はラージブレードが1本。*2そして刃渡もさることながら分厚さが違う。刃渡り10cm超の厚みあるブレードで、デフォルトで研がずともいきなり刃がかなり立っている。
そして波刃じゃないこともむしろ好ましい。メンテナンス上、個人で刃を立てるのが難しいナイフは、ツールとして長持ちしない。シンプルな両刃のナイフが一番である。
柄の部分はビクトリ伝統の赤いポリアミド樹脂。調理やハンティングなら血や脂、ノコギリなら樹液などが付くことが前提なので、木製フレームなどはありえない。
ラージブレードよりもなお長いのがのこぎりだ。
この刃渡りならば、小枝や竹程度はガリガリ削って脱出できそうだ。
用途。
僕にとっては、アウトドアツール、ブッシュクラフト・調理によさげ。
- ビクトリノックスのマルチツールの中で、ナイフとしての実用性はミディアムサイズ以下の比ではない。ロープも切れるし、肉もパンも切れるだろう。
- 片刃のナタ1本とこいつを携帯しておけば、木や竹を蹴散らせるし、野生生物もクマクラス以外は戦えよう。釣りとかにもよいのではないかな?
- 「ちょっとオトナなビクトリノックス使い」にオススメ。ナイフ使いガチ勢にはなお物足りないだろうけど、ビクトリのブレードをバカにしている人には実際これを使う様子を見せ、大いに肝を冷やして差し上げようではないか!
とりあえず僕は、稲葉山城で焚火調理のお供に使ってみるよ。
いうまでもなくこいつはアウトドアシーン専用だ。携帯性は少し悩ましい。
- いや、こんなの腰に下げて秋葉原を闊歩したら、100%職質対象である。街中でカチャカチャしながら乾いた笑いでも発していたら、もはや犯罪臭しかしない。イキリ中学生でもドン引きなレベルである。
- サムホールに指を引っ掛けてブレードを片手でパチーンと開くとか、ブレード出した状態で縦に振り下ろし風切音を発するとか、男の子回路を刺激しなくもない。が、人前ではやめておけよ。おじさんとの約束だぞ!
- もしこいつをリュックに装備するとなると+170gの重量増な訳で、歩き前提のハイキングにあってはりっぱに荷物だ。「こんなこともあろうかと」の範疇を超えている。*3
- 山作業の際にあるとよいけど、山歩きの装備に加えるには勇気がいる。
- 実用性をそこそこ維持しながら、持ち主の社会性を喪失しないためには、多少使い難くとも、ふた回り小さいミディアムサイズのトラベラー系(ハサミ付)やハントマン系(ノコギリ付)に留めて置くのが無難かもね。
*1:Victorinox マルチツール ++ オンラインで閲覧 ++。ビクトリノックスのマルチツールはスモール・ミディアム・ラージに分かれる。
*2:潔く、スモールブレードはない。
*3:同じ百数十グラム重量増なら、地図確認用に、モノクロeInk端末を持つ方がずっといい。ただ表示させる場合電気要らずな上に、リュックの中でも画面が壊れにくい。