駄目社員はむの日記

USO800 certified.

PICAXE T/R Sequencerを作り始める。

無線機&付属・周辺機器の送受信をコントロールする機器を、日本語では何というのかはわからない(スタンバイ制御装置、とか?)が、少なくとも英語ではsequencerというらしい。
シーケンサーか、なるほどなー。TB-303を思い起こす僕はオッサンだ。


さてさてさて。
無線機に付加装置を付けるときに必ず問題になるのが、送受信の切り替えを「どれから・どういう順で行う?」である。

  • たとえばリニアアンプやトランスバーターなどを付加する場合、先に付加装置が送信に切り替わってからリグが送信にならなければ、一歩間違えるとリグや付加装置が壊れる。特にプリアンプやクリスタルコンバーターといった受信系機器の場合、送信前にスルーされないと送信電力によって確実にプリアンプが破壊されてしまう。小電力ならセーフと侮るなかれ。
  • 逆に送信状態から受信に戻るタイミングも重要であり、無線機本体のPTTが先に落ちてから付加装置が落ちないと、これもまたトラブルの素だ。

つまり、スタンバイする際に「外部機器を先ON(or OFF)-後OFF(or ON)/無線機を後ON-先OFF」にする制御が必要なのである。
ということで、こういった機器を一つぐらいもってていいかな・・・と作ってみた。

回路は”radio sequencer schematics”とかなんとかぐぐれば、いろいろ作例が出てくるだろう。

アナログな(回路の時定数で)手法もあるけれど、今時はワンチップマイコンを使うに限る。簡単な制御なので、8ピンのATtinyやPIC程度でも十分できよう。
今回はなんか潔い回路構成が気に入ったので、M1BXF氏のプロジェクトをベースにしてみた。Masthead + PA + Radio Sequencer – Geekshed – M1BXF
他参考:TX/RX sequencer V2ZL2BSJ homeVK4ADC's Web - PICAXE Transverter Sequencerなど。


このシーケンサスタンバイSWを押すと、プリアンプ・パワーアンプ・リグPTTの3つの送受切替を制御できる。オマケにタイミングもVRで調整可能。ナイスだ。
#PICAXE-08M2を以前秋月で買ってきたものの、なんだかしばらく放置プレイしてたのも実は理由の一つだ。

まずはPICAXEのプログラミング。

PICAXEは、BASICで簡単にプログラミングできるところが特徴だ。
今後モディファイするかもしれないが、とりあえずM1BXF氏のサイトにあるソースをそのまま使用。コンパイルしてちゃっちゃと転送することにする。

シリアルでプログラムを転送する基板を作る。


なおソースはヘッダ部にちょっと修正が必要(PICAXE-08MとM2の違いで)なだけで、すぐ転送成功。

基板を作ってみる。

僕の用途からして、リグとトランスバーター用の2つPTTを出すことにした。

  • ここでは2SC1815で小型リレーを駆動させ、グラウンドに落ちる出力が出るよう作ったが、リレーをグラウンドから浮かしたり、あるいはT+12Vを吐かせたり、用途に応じ改造は容易。
  • 管球リニアアンプを駆動するようなケースでは、もっと接点容量のデカいリレーを使った方がよく、リレーの駆動トランジスタダーリントン接z・・・ま、それはまた別の話。




とりあえず組み立てたが、実はその前にトラブルがあり、SIEMENSのリレーが無極性と思ってたら有極リレーだったので回路組み換えした結果がこれ。

動作を確認して、ケースに入れる。いつものSB-2。
こういったユニバ基板1枚程度の小プロジェクトを収めるにはちょうどいい。

ケースに入れて改めて動作確認。


RCAピンでPTT入力を受け付ける無線機として、手元にFT-747があったので試す。



フロントパネルには、モーメンタリな送受信切替SWと、「RX/RIG TX/TRV TX」ステータスを表示するLEDも付けた。



ついでに、ノリでフットスイッチも付けちまった。踏んでスタンバイもできるぞ・・・ってこれは座興(^^;
#だからリニアアンプのPTT制御しないって言ってるだろ(汗
ケースの化粧直しは、本格的な機能検証が完了次第行うとしよう。ひとまず今日のところはここまでで。

今後のToDoとしては

  • WinkeyのPTT出力もつなぎこめるようにして、CWでもPTT制御、というのはアリ。
  • いっそのこと、エレキー+メモリーキーヤー+セミブレークイン機能を内蔵するのもいい←かんぜんにもくてきをみうしなっている