受信機を守ろう。
最近受信アンテナ用の自作に凝っている気がするが、次に作るべきは受信機保護用のフロントエンドプロテクタだ。
- アマチュア無線の短波、特にローバンドでは送受信のアンテナを分けることが多い。そしてその場合、受信専用アンテナ(receiving antenna)の宿命として、限られた敷地内で、それも送信アンテナのすぐそばに受信アンテナを設置せざるを得ないケースが多い。
- 送信アンテナに1kW(バカはうんkW)も給電しようもんなら、周囲は超強電界となり、受信アンテナから引きこんだ受信機の初段(フロントエンド)を焼いてしまいかねない。
- あと雷リスクもある。
- 自分の送信によって受信機を壊すのはあまりに悲しいので、それを保護するのがフロントエンドプロテクタというわけである。
受信機を保護する方法はいろいろある。
- 送信時にリレーが作動してアンテナを切り離す or GNDに落とす。
- ランプにくわせてやる。
- 高周波トランスの飽和特性を使う。
- GDT(Gas Discharge Tube;通称アレスター)に放電させる(こっちは主に雷対策)。
- スイッチングダイオードをクロス(back-to-back diodes)させてリミッターにする。
などあるが、その複数を組み合わせ安全性を高めているケースが多い。
フロントエンドプロテクターを通すと、受信信号に減衰や歪みなどデメリットがかならず伴うので、最適解はやってみないとわからない。
下調べ。
ネット情報をあたる。
- 古典的には、KD9SVによるFrontend Saverというのがある。送信時にリレーが切り替わり受信機から切り離す。ラッチリレーを使った改良版もある模様。
- 昨今の主流は、高周波電流を受動デバイスに食わす、アースに落とすなど、プロテクター自身がヴィクティムとなり耐えしのぶタイプかもしれない。
メーカー製は当然ある。
- ARRAY SOLUTIONS社のAS-RXFEP。receiver protector, rx protector, receiving protector,rxfep,ice 196, ice 197, ice196,ice197,as-rxfep,receiver front end protector
- DX ENGINEERING社のDXE-RG-5000。DX Engineering DXE-RG-5000 DX Engineering Receiver Guard Electronic RF Limiters | DX Engineering
- Ameritron社のTRP-150。TRP-150, TRANCEIVER FRONT-END PROTECTOR | MFJ Enterprises Inc
- DEO社のRG-2000。DEO Receiver Guard 2000 Series
上記RG-5000とRG-2000の回路と特性を比較・吟味した記事もあった。Receiver Protectors DEO RG-2000 vs. DXE RG-5000(W8WTS)