彼の国は、あの島一個を常に大々的に取り上げ、それこそ血眼になって守っている。
喜怒哀楽がいちいち烈しい彼の国にあって、あの島は日本という憎っくき占領者を追い出した後、戦後のドサクサに紛れて一矢報い「ハンを晴らした」という、誇らしい民族の象徴そのものなのである。
日本人のメンタリティからすると
「火事場泥棒で得たものでも誇らしい」
などとはとても恥ずかしくて思えない訳だけど、民族主義が上位概念として存在し、やましさなど排除し正当化できてしまうのだ。
もし国際的な仲裁が行われて、「不法占拠な島は日本に返しなさい、お前のじゃない」なーんてことにでもなろうもんなら、個々人の自我崩壊どころか国全体のアイデンティティが崩壊し暴走して、戦争さえ起こしかねないんだぜ？
あの国の底なし沼のような危うさは、日本人にはとても計り知れない。
日本人とルーツはそんなに大きく違わないはずなんだがな。
理解不能で道理がなかろうと、小銭払って餌付けしておいた方がお互いハッピーになれる隣人関係もあるのだ。
損して得取れとはよく言ったものだ。
