駄目社員はむの日記

USO800 certified.

40mのバンドパスフィルタ―を作ってみる。

以前80mの送信用BPFをつくってみたが、今日は受信用の狭帯域BPFを自作してみたい。
狙いは7MHzにおける受信の改善。特に強力なBC帯および41mbは極力、受信機の初段の前で減衰させたい。

設計・・・はせずに引用する(汗

回路例はいろいろあるだろうけれどQRP Homebuilderの2011年ごろの記事になっていた7MHzのBPFが簡単な割にずいぶん特性がよさそうだったので(以前から気になってはいたのだが)、この際作ってみることにした。



Cited from: QRP Homebuilder(pp. 448-450)
補遺:ここのpp.480-503に"Double Tuned Receiver Band-pass Filter Design Center"として氏のシミュレーション・実験結果が随分丁寧に書かれているので、BPFどうしようと考えてる方には必読だ。

まずはコイルを巻く。

2.4uHのコイルを巻こう。
出典元ではトロイダルコアとしてT68#6(黄)が用いられているが、手元にあったのがT68#2(赤)しかなかったのでそれを使う。21-22T位かな。
参考:Amidon Toroid Calculator (Iron Powder)T68-2


LCRメータを100kHz条件で測定。

少し多めの巻数でスタートするのが定石。22Tではちょっと多かった(2.92uH)ので21Tにしたら2.64uH。まあいいところだろう。
並列共振とすると、2.6uH+190pFぐらいで7MHzとなる。

組む。

  • 基板は相変わらず、生基板をPカッターでガリガリ削ってランド作り。
  • バリコンが必要。ジャンク箱を漁ってたら、70pFのトリマコンを発見。鈴商で昔買った奴だろうな。これ使お。
  • 共振用にぶら下げるコンデンサは、トリマコンの容量が十分大きいので、120pFだけにした。
  • ほかのコンデンサの値は出典そのまんま。

テストする。


とりあえず、周波数特性評価用治具にて、バラックテスト。




だいたいいけそうだ。

ケースに入れる。

  • 受信用なので無線機に合わせてRCAジャックで出力。*1
  • BPFの効果を即座に切り替えて比較できるよう、THRUスイッチもつけてみた。

ケースに入れて再テスト。


まあこんなもんでしょ。

現時点の特性、および改造のネタ。

  • 7000-7200kHzで減衰-3dBぐらい。挿入損失としてはこんなものか。
  • 簡単な割に結構いい特性。500kHz〜3.5MHzが<-55dB、10MHzで-41dB、>14MHzで>-43dB落ちているようだ。これだけ落ちればBC除けにもかなりいいかも。コンテストのマルチバンド運用でも十分使えそうだ。
  • 贅沢言うと、41mbをもう少しバサッと落としたい所かな。二段にするのも一興。センターでの減衰は倍の-6dBにもなるだろうけど。
  • このBPFは受信用だけど、送信にも使えんでもない。セラミックコンデンサの耐圧を上げれば、50W位は通るんじゃないだろうか。

*1:HF機の受信用アクセサリはRCA端子で出てますしね。