改めてミドルタームのレポート。昨年末に購入したので、10か月あまり使用したことになる。
特にこの半年間は、ほぼ7MHz SSB/CW用*1として使ってきた。住宅地にて7MHzのフルサイズアンテナが繋げているので、それなりに強く国内・DXが入感するが、ノイズもかなり多めの環境だ。
- SSB運用用には、まったく文句がない。
- CW運用にも、結構いける。
- 送信はつまみが少ないながら実に快適。ベアフット運用には891+パドル+キーパッド(メッセージキーヤー)でいいと心から思える。
- 受信帯域の連続可変WIDTH(IF VBT)はキレがよく、非常に便利。200Hzぐらいに設定しておくとS/Nがよく聞きやすくなる。ただ±500Hzに強い局が出てくるとカツカツうるさい。これは狭帯域ルーフィングフィルタがないが故の弱みであり、安価機である以上致し方ないところ。
- 僕が個人的に891をCW機として使って常々「うれしいなあ」と思うのは、APF(オーディオピークフィルター)が装備されている点だ。デジタルAPFの効きはすばらしく、かなり高いノイズからCW信号を引っ張り上げることができる。実は891って、APFが装備された世界最小のHF機ではないだろうか?昔は高級機にしかついていなかった機能だが、FTDXxxxxシリーズには全機種搭載され、その恩恵でFT-891や991にまでAPFがついちゃった。ありがたいことだ。*2
- 内蔵のバンドスコープ機能は、特に使いどころがない。もっとスペクトルのS/Nを向上させないと、強力な信号が居並ぶ時出もない限りバンドの様子を把握できない。オマケ機能と思った方がいいですな。アルゴリズム改良に期待したい。
- ロギングソフトLogger32とUSBでリンクさせて使っている。最新バージョンでもFT-891専用設定は提供されていないようだが、「FT-991」に設定しておけばPCからの操作はすべて可能。
- 内蔵スピーカーの音は固い。固定で使うならヘッドフォンか外部スピーカーがあった方がいい。
結論:でかいアンテナ繋いでDXバリバリやるならもっと高級なリグを買った方が楽しかろうけど、都市部で7MHz国内を気楽におっかけるには十分な実用性ですな。
#実際、狭い自宅では他の無線機をほとんど使わなくなりました。
#891はフットプリントが小さいから、常設しておいても邪魔にならないんだもん。