はじめに
先日、Norcal Power Meterを作った。タンデムカップラー(タンデムマッチ)、ストックトンブリッジ、ないしはツイントランス型などと呼ばれる検出方式の通過型高周波電力計だった。
積みキットくずし:NorCal Power/SWR Meterを作る。(1) - 駄目社員はむの日記
NorCal QRP Club - NorCal Power/SWR meter
そしてあらためて「アンテナ調整ハンドブック」にあるツイントランス型パワー計をみていたら、作ってみたくなってきた。
検出部が無調整で、QRPからハイパワーまでダイナミックレンジに優れ、特性も結構いいはずなのに、なぜか日本での作例は少ないのだ。
ひとまず、100W程度が通せるものを作ってみたい。
- 「アンテナ調整ハンドブック」pp98-に記載のあるツイン・トランス型のパーツ例として、検出部はアミドンFT50-72に1:20で巻いて、同軸RG58C/uを真ん中に通せと書いてある。
- 一方「ARRL ANTENNA BOOK」のChapter 27にもタンデムマッチタイプの紹介されているが、こちらはT68-2と、同軸RG-8を使えという。
まずは部品集めだ。
いずれ作ろうと部品は袋に詰めていたのだが、先日のハムシンポジウムで「SWR・パワー計にいかにも使われていたアナログメーター」を入手してしまったので、これがモチベーションのトリガーになっていたりする。
ひとまず、先述のFT50-72は市場にないので、77材(FT50-77)を使うことにした。
材料をそろえる。
- アナログメーター - 数百uAぐらいのやつ。
- 同軸ケーブル - RG58/U (端切れ)
- フェライト・トロイダルコア - FT50-77 x2
- ダイオード - 1SS106 x 2。日立の検波用ショットキーバリアダイオードである。一応秋月の半導体アナライザでVfのそろったものを選んだ。1N60でもよい。
- 金属皮膜抵抗 - 100Ω 1/2W x 4
- VR - 10kΩ x 2 (指示調整用)
- トグルスイッチx2 (進行波 / 反射波切替用、電力切替用)
- 生基板
- コネクタ - M型丸座 x2
- ケース - 摂津金属(IDEAL) CA-60W。*1
- 線材 - 0.5mm UEW線、スズメッキ線など適宜。
*1:お気に入りのケースの一つ。同社の「ミニボックスケース」SB-2よりも、フットプリントを要するプロジェクト向き。