iPadで読書するようになってからずいぶん経つ。
数百冊もの書籍をPDF化し、書棚まるっとタブレットで持ち歩けるという幸せな時代である。これまで我が家でこれを担ってきたのは、i文庫HDという素晴らしいソフト。でもそろそろ限界が見えてきた。
- i文庫HDで電子化書籍を読むスタイルは、「ファイルをローカルにため込む」が基本になる。本へのアクセス速度は当然快適だが、ローカルファイルの肥大化を招く。高コストなストレージであるiPadの残容量を、際限なく削っていく。
- 電子化した書籍にしても、「そんなに重要度はないけど、まあとっておこうか」的な本も少なくない。「奇貨居くべし」的な本との出会いである。でも別に常時iPadの容量を圧迫させる必要はない。
- ローカルに適度に落としつつもiPad本体の容量はあまり圧迫せず、「半分ネットワーク頼み」の環境が欲しい。ファイル本体はNASかクラウドにあって、「プライオリティ低い書籍はサーバに置いといて必要な時に取り出す」がいい。
- とはいえ、外部のクラウドに上げちゃうと、クラウド容量は限られ、データを落とすごとにパケットを食らっていく上に、ダウンロード動作の緩慢さがつらい。
- iPad外にあるファイルは、ただファイル名がリスト表示されてるだけだと、読む気は失せる。外部ファイルをも快適に扱うGUIを持ったiPadアプリの存在が必須だ。せめて表紙ぐらいは表示され、快適に本を探せるぐらいじゃないとね?
そのサーバとしては「大きめのストレージが挿さったラズパイ」によるNASがよいと思うのだ。
- ラズパイのストレージは、基本SD microだ。安い。昨今、大手メーカー製でも256GB SDが3000円程度、1TB品だって手が届く価格。NANDフラッシュ価格崩壊万歳。もしも更に増やしたいなら、HDDでもSSDでも増やし放題だ。
- WebDAVかSambaでつながっちまえば、後はファイルのアップロードでも共有でも、何とでもなる。WiFi+BluetoothでPANだってできる。
- とはいえ、iPad読書の添え物のためだけに「フルサイズのラズパイ」を持ち歩くのはどうも気乗りがしない。そこで、ラズパイZero WH(Pi Zero)に再登場願うことにした。Pi Zeroなら、そのへんのUSBコネクタにぶっ挿しておけば低電流で動作してくれる。
ComicShareというアプリがあるらしい。
現在650円のアプリだ。
今回はこれとPi Zeroでふにふにすることにした。
(続く)