駄目社員はむの日記

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暗峠、下から見るか? 横から見るか?(1)

はじめに:またちょっと日が開いてしまった。

久しぶりの街道歩きに行くことにしたい。
というか、電車でアクセスが容易で日帰り可能な奈良の街道はかなり制覇してしまった感がある。
しかし一つ、面白いのかいまいちわからなくてスルーしていたところを埋めることにした。暗峠(くらがりとうげ)である。
とはいえ、別に生駒の山を登りたいわけでもなければ、峠越えが好きというわけでもない。道歩きしつつ文化を愉しみたいのだ。なのでオプショナルツァーもつけて、歩き・遊び・学んでみたいと思う。

0655枚岡駅下車。ひらおかと読む。


冬場のウォーキングは寒い、眠い、に「暗い」が加わると心が折られかねないので注意だ。下車時点で、薄暮でもいいから明るくないとツライ。
いやなぜここで降りた。愛しの奈良はまだ先ぞ。てかここ、東大阪市じゃないか。

始まりは、一之宮・枚岡神社(ひらおか-)。



駅名にもなっている「枚岡」という地域は、当然、枚岡神社から名付けられたのだろう。
なにしろこここそが「河内国の一ノ宮」であり、当然「延喜式神名帳に掲載」されており、現代でも「別表神社」格という、隙のないレベルでスペシャルな神社だ。

さすが一之宮。神域は広く、絢爛豪華だ。拝殿に菊の御紋。パナイ。

暗越奈良街道(くらがりごえ-)を歩こう。


神社の裏山(枚岡公園)のスロープを登っていくと、暗峠へ向かう道にぶつかる。
ここから始まるのが、難波から平城京までダイレクトアクセスするための峠越え「暗越奈良街道」である。


微妙に山歩きとは言えない。ただし、生駒の「山すそ」とはいえ標高450mほどある暗峠をフルに越えるのが、この古街道らしいのである。
参考:暗越奈良街道 - Wikipedia

まず読者各位と、とても大切な認識合わせをしておきたい。この道は「国道」だ。


今日はこのルートを歩こうというわけである。大阪から奈良の都に向けて、ほぼ一直線に東進のコース。

その名も、国道308号線
以前奈良市内を歩いたときに、少々狭い国道をまたぎ、そこに朽ちかけの看板に「国道308号」と書かれていたのをよく覚えている。いや、こっからもう308号線?それも片側1車線もなく?

そして名にし負う、国道308号。



噂の308号線。幅は片側1車線、下手すりゃそれすらもないのだ。旧街道を拡張することなく舗道、国道化するとこうなるってだけだ。ネタにするやつもいるけど、僕はこのままがイイ。むしろ街道感を残せている。
それにしても峠越えなのだから、容赦なく延々登りである。渓流や湧き水の音だけが聞こえる。時折数寄者のバイカーが駆け抜けていく。車は厳しいだろう。

0815、第一チェックポイント「暗峠」着。イェス!




石畳の道に入るとほどなく、峠のてっぺん。そして奈良県生駒市に入る。
暗峠は、「横から」見ました。なお、見所に乏しいので、淡々と舗道歩きでした。
(つづく)