駄目社員はむの日記

USO800 certified.

韓人(からびと)来たりて - 朝鮮人街道 (1)

はじめに。


暑い。暑くて死にそうだ。
しかしお盆前に一度は歩きたい。加えて言うならば、行ったことない街道を歩いてみたい。
折しも18きっぷハイシーズン。せっかくだから毎度おなじみ近鉄&南海ではなくJRで行けるところを目指したいのだ。

  • 上記両方を満たす行き先として、昨年の「湖の辺の道」に続き滋賀シリーズ第二弾「朝鮮人街道」を選択した。
    • この街道、ざっくり言えば中山道のルート分岐である。琵琶湖の南側をゆく街道として整備され(彦根安土城近江八幡〜守山)、江戸時代に朝鮮通信使が来る時などに使用したらしい。
    • しかもこの街道を整備したのは、日本史超一級のヒーロー織田信長だという。天下布武とセットで語られる道なのだ。実際、岐阜城安土城→京のパーソナルルートを作っちまったことは、プロパガンダと実用性両方の意味をもっていたことだろう。上洛いつでもできますって言ってるようなもんだもん。
  • 現在は「朝鮮人」というフレーズに複雑な思いをお持ちのかたもあろうけど、少なくとも分断される前までは「朝鮮人」で違和感なかっただろう。中華の冊封体制の下、李氏朝鮮が当時どんな政治的・文化的立ち位置で、来る方・世話する方それぞれどのような損得・思惑があったのかは謎であるが、すくなくとも江戸期の通信使は、日本でまさに大歓迎されたのだと言う。

余計な話はいいからとっとと歩けと?あーはいはい。

彦根が起点。

いかにもな18キッパーは、そんなに乗車していなかった。
7時半過ぎ下車。結構な街だ。住み良さそうな印象を受ける。
さて、今日の暑さの中どこまで行けるかな?琵琶湖近辺道歩きをはじめます。

厳密な意味で朝鮮人街道の起点ではないのだろうけど、アクセスの関係でここになった。

彦根城、よらないわけには。

彦根城といえば、大老井伊直弼を輩出したことでおなじみ、井伊家代々の居城である。


彦根駅から道標の通りに進めば、市役所の横を通り、護国神社を経て、10分足らずで彦根城に着ける。

護国神社を参拝。


護国神社の大鳥居。

拝殿は木造でシックな外観。



せやろか。

それはその通りだな。

そして彦根城



ひこにゃんこそが主役。

お堀の水は琵琶湖から直で引いているっぽい。

京橋口門を出て、キャッスルロードを歩く。




アレなネーミングセンスはさておき、町家建築が並び、雰囲気がある通りだ。ザッツ城下町!*1

近江牛かー。

宗安寺朝鮮人街道。



キャッスルロードに面した宗安寺。浄土宗って、お武家の仏教って感じするよね。


そしてここは、朝鮮通信使でも高位の方々が逗留したお宿となっていたらしい。

御参考:資料紹介 朝鮮通信使関係資料/彦根市


とりあえず、彦根城宙域を後にする。
(つづく)

*1:むしろ古称なほうの地域名を用いる方が、キャッスル何ちゃらより素敵なのではなかろうか。