あれこれ使ってみて、感触など。
- 技術的には、「電子制御可変バンドバス」*1→「アップコンバージョンでルーフィングフィルターを通す」→「455kHzにいきなり落としてメカフィルを通す」→「復調」というダブルコンバージョンの周波数構成にはしびれる。DDSも採用されている。それらのおかげなのだろう、受信のS/Nがよく、またAM, SSBの受信音は素直で絶品なのはよくわかった。
- 感度は、Sメーターの振れからすると、IC-750AやIC-760のプリアンプOFFの状態に近い(公称感度SSB/CWで-10dB S/N 10dB)。しかし、ダイナミックレンジがいいのか、Sメーターが触れない信号でも、ノイズすれすれでもない限り内容が十分コピーできる。
操作性の致命的な悪さは泣ける。あと独特のAGCフィーリング。
基本的にいじらなくて混信も少ないプロ機の感覚を受け継いでいるのか、素晴らしいことに、フロントパネルで直感的に操作できるボタンがほとんどない。*2
- MODE・帯域幅・チャンネルの切り替えを「←」「→」で行ったり、ナゾの「FREQ」「CHANNEL」「FUNC/HAM」キー操作が、僕を悩ます。
- 「FUNC/HAM」スイッチがONになっている時だけ、「←DOWN」「UP→」キーがハムバンドのアップダウンになるのか―(汗
- 10HzステップのDDSはきびきびと動作するのだが、VFOダイヤル1回転あたりの周波数増減が他社機よりずっと少なく、やたらダイヤルを回す必要がある。14MHzのSSBとCWを行ったり来たりすると妙に疲れる。
- AGCのフィーリングが独特で(全体にファスト、特にリリースがファストすぎる)、アイコム使いの僕は信号聞いていて酔っちゃいそう。
- F1/F2あるいはメモリに、モードやAGCに加えてVOX設定も記憶されているのはうれしい。SSB/CWを切り替えて使う際、VOXのON/OFFが煩わしい。
- 送信時の消費電流が、CWでぴったり100Wなのに、25A食っている。非エコだ。
バーカバーカ、とか言いながら、そしてナゾな操作性にフロントパネルを殴打したくなる衝動に駆られながらも、独特のフィーリングを持つリグを楽しく使っている。
一応最後に付け加えるが、僕は変態なのが大好きだ。