駄目社員はむの日記

USO800 certified.

中華リニアアンプMINIPAと戯れる。(1)

はじめに:あやしげな中華キットはお好きですか?

アリエクスプレスやらebayやらに、中華産で、知的財産とか回路技術とか使用するパーツとか、かなり怪しげなアマチュア無線用キットはわんさとある。
その中には、まあまあprovenなものもあれば、アンタッチャブルなものもある。
今日は後者と戯れてみようではないか。

MINIPA70/MINIPA100というリニアアンプキットを語ろう。

「MINIPA」という中華キットのリニアアンプを時々見かける。MINIPA 70とMINIPA 100の2つがあるらしく、前者はIRF530pp、後者はMRF9120(デュアルMOSFET)が増幅素子だという。基板は両キット共通。


マニュアルや回路解説など、もちろんない。回路図がぺらっとアリエクのサイトに載っている程度だ。

こんな感じ:Assembed with heatsink MINIPA100 1.8 54MHz 100W SSB linear HF Power Amplifier For YAESU FT 817 KX3 FT 818 CW AM FM|Demo Board| - AliExpress

MRF9120ですと?

ぐぐってみると、NXP(型番からして旧モトローラ)のパワーアンプMOSFETである。
https://www.nxp.com/docs/en/data-sheet/MRF9120.pdf
いやあやしい。どう考えても怪しいでしょ!
「880MHz、CDMA用26V系動作」をうたうMOSFETが、12V動作で「HFの」リニアアンプになるわけないじゃないか!!
そもそも、こんなマニアックな素子を、わざわざ中華特産「リマーク」で作るとも思えない。擬態するならもっと「それらしい」型番にリマークしそうなもんだ。
いやもう、どこから突っ込めばいいのかわからない。
そんな、ツッコミ要求に応えてるだけでぐったりしそうな代物に、無謀にも挑むのだ。リソースをぶっ込むにしても、分の悪い賭けである。
(つづく)