まずPRS-T3Sについて。
ソニー製PRS-T3S(以下"T3")とは、eInkを使用した電子書籍リーダー・Readerシリーズの三世代目で、2013年に登場。実売は1万円ぐらいだった。
ご参考:PRS-T3S | ソニーの電子書籍 | ソニー
それ以前まで残念だったディスプレーの解像度が1024x758に上がり*1ようやく表示がクッキリした。ただし他社が採用したバックライトは無し。
他社製品も含めeInk端末全般、お世辞にもビジネス的に成功しているとは言えない。
eInkがいくら低消費電力であっても、モノクロで緩慢な動作というのはやっぱりいただけない。フルカラーのLCDがモバイル機器用ディスプレーとして高精細・高速・快適さを既に提供してしまったのだから、機能的な見劣りはいかんともしがたい。
それにしても特にT3は大きなハードウェア・ソフトウェア上のうれしさ・特徴がなく、大企業だからこそ提供できる優良なエコシステム・コンテンツ力も活かされず、大して売れないままディスコンになった。ソニーの電子書籍&端末ビジネスは、80年代以来何度目かのトライがまた失敗に終わろうとしている。
結論:現在T3を使う価値って??
- Readerエコシステム下の電子書籍端末としては最早使い物にならない。
- 加えて、上記のような正直なところメリットを相殺して余りあるデメリットにより、自炊読書端末としてもいまいち適さない。
僕はiPadを自炊読書端末としておもに使っており十分快適だが、iPadとて重量感はそれなりにある。だからT3も上手に使えばカジュアルな自炊書籍リーダー(サブ)端末として結構立ち位置があるのではないだろうか。
こいつは何といっても、軽くてノマド読書に最高なのだ。
microSDカードでしこたま容量を増設できるので、基本的にデータ量はケチる必要はない。
ともかくT3で快適なブラウズができるPDFを作成できるようにすればよいのだ。