2014-06-30 昼。風がない。 風の谷の住民のようにつぶやく。 無風。湿気を帯びたぬるい空気が、ただただそこにとどまっている。 誰がどう数えたのか知らないが、1molの気体は22.4Lの中に、アボガドロ数個分の分子を含んでいるという。 僕の口が吐いた空気は、定員オーバーになることなどお構いなしに、そのまま目の前に存在する1molにくわわったままで居るんじゃないだろうかとすら思える。