3席の真ん中に座った女性が僕に
「ハネムーンで、彼氏が別の席になっちゃった。できれば一緒にいたいからそこの席を譲ってよ」
なんてことを言ってくる。あんたらの事情なんて知ったこっちゃねえ。
大体彼氏とやらも真ん中の席らしい。
僕だってエコノミーの中ではせめてもの抵抗で、通路側のちょっぴり高価な席をとったのだ。
幸せなあんたらに、僕のなけなしの幸せを分け与えるいわれはない。
「相談する相手を間違えている。そこにキャビンアテンダントが居るだろ」
と冷たくあしらう。
自分がよければ的な人が多いのは実に欧州である。