駄目社員はむの日記

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物理化学以前、物理化学以後。

高校化学の教科書でおなじみ、ラボアジェが質量保存の法則を唱えたのが1774年、アボガドロが分子説を説いたのが1811年。つまりは、「分子で表すと化学現象がだいたい整理できますよ」という提案がなされ、化学が現代的な学問体系にようやく近づき始めたのでさえ、たかだか200年余前なのである。
古典的な力学・天文学電磁気学が一定の完成の域にあった物理学、あるいは博物学がかなり高度に体系化されていたな生物学・地学に比べると、かなりのスロースターターだったと言えよう。


そこから物理化学の”誕生”までは、先に述べた通り、更に1世紀を待たなければならなかった。
我々は、以後の120年ほどで積み上げられてきた、物理化学という巨人の肩の上で遊ばせて頂いているに過ぎない。はたして僕らの世代は、人生を賭してでも巨人の肩を一ミリでも高めるような貢献が出来るのだろうか。
(了)