駄目社員はむの日記

USO800 certified.

今年の駄目系音盤を振り返る。

$subjectについて、昨年は大晦日に書いたが、今年は今日書いとこう。
毎年恒例?だが、僕が今年買った駄目系音盤(100枚余)について書き殴る。まずはアルバムのベスト5とその寸評。1〜3位。

第一位:「ARIA The ANIMATION オリジナルサウンドトラック / Choro Club feat. Senoo」(2005, Victor Entertainment, VICL-61795)

年も押し迫って発売されたこの音盤だが、音質・演奏・劇伴としてのフィット感、全てにおいて今年最高だと思った。しっとりとした静かで素敵なストーリーに、素敵な音楽。これはサントラというより音楽作品として楽しめる。
Choro Club(バンドリン・ギター・コントラバス)の奏でる美しい弦、妹尾武氏によるピアノやストリングス、河井英里さんのヴォーカル、牧野由依さんのOP、ROUND TABLE feat. NinoのEDと、素晴らしい音質・演奏で全曲完全に楽しめる。僅かにリヴァーブがかかり気味かもだが、弦をオン過ぎずオフ過ぎない良いマイキングで取れており、実に心地よい。優雅でユルイ音楽が嫌いな人にはアウトかもしれないけれど。
ラジカセ〜ハイエンド、どんなシステムでも快適に鳴る音盤だ。システムのグレードアップがなされる毎にアルバムの良さを引き出せるはず。いや、そもそもこのアルバムを悪い音で鳴らすオーディオシステムは、何か致命的な課題があると思う。オーディオシステムのテスト盤としても使えるかと。

第二位:「創聖のアクエリオン オリジナル・サウンドトラック / 菅野よう子保刈久明」(2005, Victor Entertainment, VICL-61648)

ストーリーは賛否あったが、エンターテインメント性と濃ゆい設定を十分にこなした映像作品だっただけに、流石にサントラも凝りまくった。痛快なAKINOのOPにスタートし、保刈さんがシンセセクションで菅野さんがオーケストレーションと歌モノと土着音楽、というのがはっきり分かるアルバム。音質も音楽的にも、今年最高クラス。
アクエリオンはサントラが二枚出たが、一部未収録の楽曲はこのままになっちゃうんだろうか。また菅野さんは今後、真綾さんに続いてAKINOさんをプロデューすることにかなり手応えを感じているのかもしれず。
この音盤を鳴らすには、クリアネスと分解能、あと弦の艶を兼ね備えたシステムならベストだと思うけれど、かなりのハイスペックになりそう。

第三位:「押井守総合演出 愛知万博パビリオン めざめの方舟オリジナルサウンドトラック / 川井憲次」(2005, ANIPLEX, SVWC-7283)

実は、かなり地味な音盤かも。音楽的には「イノセンス」の正統なる後継。さすがにイノセンスのように100人コーラスという訳にはいかなかったが、和太鼓と民謡歌手コーラスが炸裂し、リスナーをトランス状態にさせる素晴らしい音盤。万博で実際に観た人によると、パビリオンは音響環境がホントに良かったらしい。行きたかったなぁ。
この音盤は「イノセンス」のサントラと同じで、本気で鳴らそうとするとシステムに分解能・クリアネス・トランジェント特性を猛烈に要求する。僕の部屋では鳴らしきれていないが、その一端を垣間見るだけでアルバムに収まっている音・音楽の凄さに感動する。