曇り。学内に入る。
リアル湧水による小川が流れ、残雪と桜花の共存する中央ローンを抜ける。
足元には銀杏のカラ。秋と冬と春を同時に愉しめる。
理学部ローンに腰を下ろす。
昔から僕ここ好きなんだ。
『ローン』(芝生)と称しつつ、イヤミにならない程度の間隔で楡などが植樹されている。ローンの中からはメインストリートを広く見渡せるのに、人通りはとても少ないのだ。観光客はまず入ってこない。
不意に訪れた静けさに目を閉じると、時に鳥の声だけに包まれる。
#こここそがニレの大木がそびえる、まさに「エルムの森」なのである。*1
現場へ。
大型連休に突入したというのに、バンカラな応援団が学部生を引き連れ、太鼓を打ち鳴らしながらメインストリートを闊歩している。
応援団の衣服は昔も今もボロボロ。学部生は全員、聖書か毛語録に見まごう歌集ブックレットを携え、応援歌を練習しながら行列をなす。
伝統は健在。昭和だ。