駄目社員はむの日記

USO800 certified.

ハンディーGPSは、結局どうなのか?

GarminのハンディーGPSetrex LEGEND HCx。
僕はこれ買ってから一年余、欧州内の旅路にとことん付き合ってもらったがその感想でも。

良い点

  1. 現在地と向く方向に加えて、現在地と登録場所(Waypoint)との距離・位置関係・足跡・ルートが地図とともに把握できるメリットは絶大*1。関連しうる場所を事前に登録しておけば、原理的に知らない街で歩いていて絶対迷わないのがいい。特に人を連れて歩いたりする場合・移動時間が切羽詰っている場合など、自分が迷っている場合じゃないので、安心感がある。
  2. ハードウェアとして汎用性が高い。単3(Ni-MHでもOK)*2な電源、MicroSDカード記録、USBミニ端子で転送と、特殊な仕様のせいで陳腐化したりアフターサービスに困らされることが無い。
  3. GPS内蔵ケータイと違って、3GもWiFiもない場所でもスタンドアロン(かつフィー無し)で使える意味は大きい。欧州全図の場合ガーミンから買わなくても、OpenStreetMapで無料のものが手に入り2GBのSDメモリにおさまる。
  4. 堅牢性に問題は余り無い。本体のスイッチも、一年酷使後もまだヘタっては居ないようだ。
  5. 電源の持ちはまずまずいい。バックライトをつけなければ15時間ぐらいは持つので、一泊ぐらいであれば充電無しで乗り切れる。

文句を言うとすれば

  1. GPS自体の感度がもう少し欲しい。あと電源投入時電波を受けても位置を出してくれないときがある*2
  2. USB経由でのデータ転送速度が遅く、地図データをUSB経由で出し入れする気が失せ、実質MicroSD直接転送がデフォ。
  3. ソフトは少し緩慢な動作。またアルゴリズムの問題か、ルーティングに時々首をかしげる。車移動だと長距離のナビが出来ない(どうやらルート計算がハードの処理能力を超えてしまう。アウトドア用だから、と言われれば仕方ないところはあるけど。)。
  4. 本体側面をのり巻き状にシールするラバーが、伸びて剥離してくる。*3
  5. 堅牢性とのトレードオフと思われるが、重量として重い。もっと軽くなって欲しいところ。オマケに分厚いので、首に下げる気にもならなければワイシャツのポケットに入れられない。
  6. 電源を入れっぱなしでバッグなどの中に入れておくと、液晶の下についているジョイスティックが勝手に連打され、Waypointが記録されていることがある。
  7. 自分は困らないが、用途によっては致命的と思われる問題は、「Elevation(高度)表示」。大嘘をこきまくるので全く信用できない。登山でもし標高を気にしながら歩く必要がある場合は、使えない。
  8. 自転車にGPSをマウントするためのガーミン純正の固定具が簡単に壊れた。それなりに重たいものを固定するのだから、固定具をプラスチックで作っちゃ駄目だと思う。
  9. Ni-MH電池に正式対応しており、かつUSB接続ができるんなら、本体にUSB経由の充電機能をつけてくれればよかったのになぁ。
  10. 人間がスポイルされる。移動がGPSに頼りきりになってしまい、地図を見て考える努力をしなくなる。楽だけどね。

結論。

多少不満点はあるけれど、一度持ち歩き始めるともうやめられない。
こっちでは150EURも出せば買えちゃうので、費用対効果からして大いに満足。

*1:現在位置からの直線的方向だけを知りたい場合・ルートを知りたい場合両方に対応しており、後者では徒歩用・自転車用・車用などでの最適ルートを出してくれる。

*2:2-3回電源を投入すると受信したりするので、謎である。

*3:このシリーズはどれもいずれ経年変化でラバーが伸び伸びになりそう。