駄目社員はむの日記

USO800 certified.

小ネタ:ケンウッド社製HF機用、キーパッドを作る。(主にTS-590シリーズ用)

うちのリグで内蔵キーヤー使わないの、キーパッドないからじゃね?

そういえば、せっかく搭載されている「内蔵メモリーキーヤー」や「ボイスメモリ」を使っていないことに気づいた。
それというのも、ボタンがフロントパネルに出ているけど、ラバーなのが押しにくく、UI的に使えてなかったのだ。


ケンウッドのHF機のうち、高級機であるTS-890SやTS-990Sであればファンクションキー専用の端子(KEYPADジャック)が別途設けられている。一方、下位のTS-590シリーズやTS-480シリーズでは、操作パネルにPFキーが1つか2つ、あとマイクにPFキーが4つアサインされており、これらは何の機能をアサインするか自分で設定できる。
つまり、後者(マイク端子から)を外付けの物理スイッチとして引っ張り出せば、もっと快適なオペレーションができるんじゃないかな?

TS-590シリーズはSEND機能をアサインできない・・・おしい。

余談だが、Keypadジャックが設けられているTS-890/990の場合、フロントパネルでいうところの「SEND」機能をPFキーにアサインできる。
これはワンプッシュで(ちょい押しごとに)送受信が切り替えられるので、運用するときとても快適だ。*1


ところが、TS-590シリーズではその「SEND」がアサインできない仕様なのが、実におしい。*2

まずはマニュアル類をよく読む。

TS-590Sの徹底解説集には、キーパッドのつなぎ方が書かれていた。

要は、フロントパネルに出ている8ピンマイク端子のPin3(Down)/Pin4(Up)とPin8(GND)の間を短絡するスイッチに、抵抗をかませばいいという。ようは1980年代からあったHF機の「アップダウンキー」=Pin3/4 について、抵抗を読みに行くことでPF1~4を拡張しているようだ。
どうやらこれは上位下位機によらず機能がついているらしいことがわかった。でもまあ890/990ユーザーがわざわざやる必要はなかろう。



書き直すまでもないが、簡単な配線だ。初歩の電子工作レベル。

適当に組んでみる。


  • ミヤマの小型モーメンタリプッシュスイッチ MS-402が余っていたので、それを使った。*3
  • ケースは定番のタカチSW-55。
  • 回り込み対策は、フェライトビーズなりセラコンなりで、ノリとキブンでイイカンジにやりましょう。




当面は「CWのメッセージを出すため」に使いたいので、マイクやPTTの配線はせず、キーパッドだけを繋ぐケーブルを作った。
トラブる要素なく無事動作。これでメッセージキーヤーが快適になる。

TS-590SでPFキーをアサインする例

Key Function
PF1 CH1 (116)
PF2 CH2 (117)
PF3 CH3 (118)
PF4 CH4 (119)
Mic down Down (206)
Mic up Up (207)

と設定しておけば、従来のマイクをつないだ際のアップダウンはそのままに、キーパッドをつないだ時にメッセージキーヤーとして快適に使えるようになる。

*1:SENDをアサインしたキーにフットスイッチをパラってやれば、送信中にカチョンと踏み込むだけでよいので踏みっぱなし不要。

*2:そのマイナーバージョンアップである「TS-590Gシリーズ」では、細かい改良の一つとして、それができるようになっている。

*3:ミズホ通信が昔出していたピコシリーズで、上面パネルに出ている「内蔵CWキー」に使われていたことでもおなじみのプッシュスイッチである。