はじめに。「宇陀古道」が見つからない。
宇陀古道(ないしは宇陀街道)の記載が妙に少ない。
とある奈良ウォーキングのガイドブックで紹介されている、「宇陀古道」。
その本によると、桜井駅から忍坂(おっさか)、女寄峠(みより-)を越え、宇陀松山を通り大蔵寺に至るという。つまり桜井市から宇陀市へ向かうルートだそうだ。
ふつう観光資源になりそうな街道なら、宇陀市か桜井市のウェブサイトに記載されてもいいはずだが、なぜかその「宇陀古道」なる古道が、ネット空間ではぜんぜん見当たらない。
宇陀市/街道・散策道
散策コースで探す/桜井市ホームページ
何故だろう。幻を見ている気分になった黒歴史でもあるのか?
なんだか僕の脳内では謎が謎を呼ぶ。
昭和オヂサンとしては、昭和時代に燦然と輝くテレビシリーズ「水曜スペシャル なんとか探検隊」の気分だ。「謎の〜」「恐怖の〜」「驚異!」「衝撃!」的な枕詞しか浮かばない。*1
そんなわけで、宇陀古道とは何なのかを考えつつ、歩いてみることにした。
早朝の桜井駅に下りる。
始発からうまく電車がつながり0620に着いてしまった。折しも今日はこの冬一番の寒さ。しまったー。たぶん3℃位だ。そして夜明け前で暗い。
ひとまず、南口を出て東へ向かう。山の辺の道でおなじみだ桜井駅は、毎度駅から北に向かうべく北口を出る。南口は今回が初めてだ。
(忍坂)街道をゆく。
駅から少し南へと歩くと、細い街道と、「忍坂街道」(おっさか-)の道標を見つける。
まずはこの狭い街道を、東へと進むのだ。
やがて街道は小川に沿って歩くようになり、次いで国道166号という細い道(国道!!)に合流。あっという間に忍坂に達す。え、もう終わり?
ご参考:■忍坂街道 - 一般社団法人 桜井市観光協会公式ホームページ
第一チェックポイント「舒明天皇陵」(じょめい-)。
忍坂の地域でもっとも重要なのは、舒明天皇のみささぎであろう。
その舒明天皇、ご自身は大したことをなしたでもない模様。しかしその名前が系図にでてくるので、妙に見おぼえがあるお方である。なにしろ天智天皇(中大兄皇子)・天武天皇らの父である。
乙巳の変・壬申の乱・大津皇子謀反やら、子・孫どうしが血なまぐさくろくでもないことをやらかしているわけで、ある意味古代史主要な事件の元凶にもなった罪深いおとっつぁんではある。
宮内庁殿、毎度ご配慮痛み入ります。
次いで、石位寺(いしい-)
こちらも忍坂のみどころ。静かで小さなお寺。
三尊像が見どころらしいけれど、朝早すぎて観ることできず。
ご参考:石位寺(いしいでら)/桜井市ホームページ
この辺で忍坂を後にする。
ガイドブックに従い、大宇陀(おおうだ)のほうへと歩みを進める。
第二チェックポイント「赤坂天王山古墳」(あかさかてんのうざん-)
登らせてもらえる巨大な古墳。天皇陵説もあるという。
方墳っぽいところの墳頂まで登らせてもらった。
ご参考:赤坂天王山古墳(桜井市 倉橋) - 一般社団法人 桜井市観光協会公式ホームページ
下調べゼロで行ってしまったが、横穴式石室の見学できたのか・・・しまったー。
(つづく)
*1:「〜は本当にあった!」ってなサブタイトルの放送回で、本当にあったためしがなかったことも、ふと思い出した。