駄目社員はむの日記

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はなももみぢもなかりけり(計画通り) - 吉野を歩き尽くす(1)


はじめに。

  • そろそろ道歩き遊びもシーズンオフが近づいてきている。気温もさすがに平年並に下がることだろう。ただでさえ山中では日没が早い上、日が暮れる時刻は早まり、日帰りで行けるコースも限られよう。
  • 今日は夕方以降雨になる予報だが、昨日まで数日間雨は降っておらず*1、朝昼まではとても天気が良いという。これは絶好の道歩き日和である。
  • で、今週末どこ行こうか考えあぐねていた。先日吉野を歩いてとっても好印象で、けれど芋峠へと歩みを進めるために忙しなく、周辺の見所をほとんど回れていなかったのが心残りだった。
    • 多分あと数週間もすれば、吉野は紅葉を見にくる人々でごった返すだろう。けれどまだ青葉の今はきっとガラガラに違いない。

ということで今回は

いつもの古道歩きとは趣を変え、吉野山周辺の山道・街道・参詣道と滝をめぐる、「吉野山スペシャル」にしてみた。
以下の通り、吉野駅をスタート/ゴールとする、メジャーな見どころほぼ全踏破な、超欲張りコース。達成できるかしら。

  1. 中千本の如意輪寺。
  2. 上千本(かみ-)の吉野水分神社(よしのみくまり-)
  3. 奥千本の金峰神社(きんぷ-)と西行
  4. 青根ヶ峰経由、蜻蛉の滝(せいれいの-)
  5. 吉野川(宮滝)
  6. 象の小川(きさの-)と高滝
  7. 中千本に戻ってきて、金峰山寺(きんぷせんじ)・吉水神社


  • 強い味方が、この本。吉野山内及び周辺の参詣道歩き限定、ガチ勢向けに詳述されている本って、意外とない。

  • なお吉野神宮はスルーした。明治政府&天皇の権威と正当性のためにポリティカルに作られたお社であり、正直、歴史や文化を愉しむ場所ではない。
  • 吉野駅~青根が峰は、熊野古道の一つである大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)ともオーバーラップする。*2

戦闘開始。0830駅前に立つ。

紅葉シーズンを前に、終点の吉野駅を降りたのは6人ぐらい。4両編成としては贅沢な客の少なさだ。

東海自然歩道ルートに従ってまずは中千本へ。

しばし行き交う人なき舗道を歩く。近畿自然歩道ルートだと金峯山寺を通れないので、帰りに元気ならぜひ寄りたい。


中千本の第1チェックポイント・如意輪寺へ。


参道は舗装されているが、登りが続きちょっとハード。

山門に達す。



如意輪寺の本堂を見た後は後醍醐天皇陵。

陵の前で「ゴダイゴ、お前なぜ死んだー!」「あの時助けられなくてすまーん!」とか泣き叫んでみたい衝動に駆られるが、しょっ引かれそうなのでガマン・・・
まあ南朝作って、「京都が何だ、俺様こそ正統だ!」と強弁したところで所詮落人、内心はずっと負け犬の遠吠えな自分との鬩ぎ合いだったのだろうかな。
(つづく)

*1:コースでのぬかるみや地下水オーバーフローが大幅に減る

*2:1000-2000m級の山を軽装で縦走する100kmクラスの過激なコースで、5~6日は必要だ。ご参考:大峰奥駈道