駄目社員はむの日記

USO800 certified.

移動運用用の同軸スリーブダイポールを考えてみる。(2)

作ってみた。

前回検討の際は、1.6mmのIV線に5D2V、フェライトチョークにはFT240-43 x2のW1JR巻きと、数百ワット通しても持つように作っちまった。
参考:検証実験。SDLBアンテナを作ってみた。 - 駄目社員はむの日記


今回は7MHz移動用を想定。
耐入力は最大でも50W。軽量で、強度もかなり甘くしていい。ただし前項に述べた通り、チョークはそれなりに真面目に作らねばならない。
#アンテナ部分は、出来上がり寸法10.5m/10.5mぐらいになるかな。

まず同軸ケーブルまわり。♪あらこんなところに同軸が、BNC~BNCあったわね。

同軸はとことん細くて軽くしたい。3D2V/RG58Uでも重い。

  • ガサゴソ自宅を漁っていたら、RG174A/Uの巻物を見つけた。1.5D2V相当の太さ。これ50Ω同軸だよね。

  • フェライトチョーク部や引き回し分も考慮して16m位で切り、10.5m位置にマーキング。
  • ついでにRFコネクタ。ハンダ付けタイプの3D用BNCプラグを発掘。1.5D相当なので根元が心許ないが仕方ない。

次に単線、あと同軸と単線の接続部。

  • 先端側の単線部分には、昨年関ハムで買ってきたAWG20の塩ビ被覆撚線を12m位。あとで切ればいいしね。
  • 同軸スリーブと単線を接続する部分は、機械強度に課題が残るところである。同軸も被覆撚線も細い。そこで、プリント基板の樹脂の強度で持たせてみることにした。生基板をけがいて電線をハンダ付けしたうえ、電線を基板に結束バンドで結び付けた。


そしてフェライトチョーク。

今回のハイライトというか、心臓部である。ここでハイインピーダンスにならないと意味がない。

  • フェライトコアは前回検討でFT240#43を用いたが、今回は軽量化のため、FT140#43を用いた。
  • 巻き方は前回同様、コモンモードフィルタ―などの定番であるW1JR巻きとした。2段にするとかなりの効果が期待できる。10T→切り返し→10Tを2段。


FT140サイズではではギュウギュウに詰めてどうにか巻ける巻き数だ。FT140#43のまあこれだけ巻けば文句なかろう。合計2m強巻いた。


トロイダルコアCalculatorを提供するサイトによると、7MHz、1段あたりFT240-43の10T(W1JR 5T-5T)で5kΩ、FT140-43の20T(10T-10T)で15kΩとれるらしい。
#なので、実は7MHzで使う分にはW1JR x1段でもよかったかもしれない。いずれ検証してみよう。

頼りなげで細っちょい7MHz用同軸スリーブアンテナ、完成。


何ワット通るんだろう。
いやそもそもこれ、ローバンドでもスリーブアンテナとして動作するんだろうか。
しかし、これとFT-817で移動運用なんてちょっとわくわくだ。