駄目社員はむの日記

USO800 certified.

「Raspberry Pi in FT-817」の実験 (1)

ようやく、続きです。

FT-817を開腹してバッテリーケース部分を観た時、「これは入るな」と思っていたのだ。

ラズベリーパイがである。

別にバッテリーの内蔵は不要。

それにバッテリーまわりははシールドされており、ノイズにも強そうな「なにかを実装できそうなポケット」だ。
僕が常々思っていたのは、「無線機自体にコンピュータ入れちまえよ」なので、まさにそれが実現できそうなのだ。


しかし、ラズパイのうち定番Model Bでは、USBが4ポート+LAN端子があり分厚くて、817筐体内に収まらない。一方コンパクトさだけ求めると、zeroでは非力すぎる上にコネクタが特殊だ。
そこで選んだのが、このところの記事にたびたび登場するRasPi 3 Model A+だったのである。

まずはそのままの環境をぶち込んでみる。

ラズパイ用VCC+5V電源の問題。

好ましくは、電源をスマートに引き回したい所だ。

  • ACC端子から13.8Vは出ているのは認識しているが、外部端子からでかい電流を食らうラズベリーパイを引っ張るのは気が引けるので、電源は取りあえずACアダプターを二分岐。
  • ラズパイ用の5V 1A以上を食らう電源をどう作るか。三端子レギュレータでも作るのが定番だけど、なるべく小型・安定・高効率(=放熱小)なレギュレータを考えていたが、折しも一昨日共立シリコンハウスで12V→5V 6Wレギュレータユニットがお安く売られていたので、そのままつかうことにする。

  • ラズパイへの給電は通常USBマイクロが用いられるが、ここではGPIO端子から直接ぶち込む。ラズパイ内蔵ヒューズをスルーする禁じ手な給電方法なれど、致し方ない。

まずは、動いた。

ラバーと両面テープとマスキングテープで、ひとまず放り込んでみた。


まだつないだだけ。汚くて済まない。



問題なくラズパイは起動し、CATも含め動いている。VNCで全ての操作は問題ない。

今後の課題。

Proof of Conceptはでけた。

  • 主要課題は、ノイズだ。VUHFだともんだいないが、中波~短波にはかなりノイズが乗ってくる。レギュレータが動作してもノイズは出ていないが、ラズパイが起動しだすと、7MHzではS5位はノイズが増える。
    • さて、引き回し方やフェライトビーズでEMIを抑え込めるだろうか。
  • あと、817に収めてラズパイの起動を確認した後、間違ってもラズパイのWiFiを切ってはいけない。


せっかくおさめたのに全部ばらし、HDMIとマウスをつないでメンテするオマヌケな地獄が待っている(経験者談)

  • 落ち着いたところで、配線はきれいに整理したい。
  • ラズパイの機能を「817内で」もうちょい拡張したい。できれば音声の入出力つけてデジタルモードできるように、とかもね*1

Raspberry Pi in FT-817」とACアダプタさえ持っていけば、たいていのことができるようにしたい。

*1:なので正面左側に謎の空間を残している。