ようやく、続きです。
FT-817を開腹してバッテリーケース部分を観た時、「これは入るな」と思っていたのだ。
ラズベリーパイがである。
別にバッテリーの内蔵は不要。
それにバッテリーまわりははシールドされており、ノイズにも強そうな「なにかを実装できそうなポケット」だ。
僕が常々思っていたのは、「無線機自体にコンピュータ入れちまえよ」なので、まさにそれが実現できそうなのだ。
しかし、ラズパイのうち定番Model Bでは、USBが4ポート+LAN端子があり分厚くて、817筐体内に収まらない。一方コンパクトさだけ求めると、zeroでは非力すぎる上にコネクタが特殊だ。
そこで選んだのが、このところの記事にたびたび登場するRasPi 3 Model A+だったのである。
まずはそのままの環境をぶち込んでみる。
- FT-817をRaspberry PiとつないでCATする(3) ラズパイ内蔵シリアルでFT-817とつなぐ-1 - 駄目社員はむの日記で作ったRaspberry Pi 3 model A+電圧変換基板を817筐体内に収めることから始めたいい。
- FT-817のACC端子に向かうCATケーブルはひとまずそのまま。うまく行けば、内部を引っ張りまわせるかもしれない。
ラズパイ用VCC+5V電源の問題。
好ましくは、電源をスマートに引き回したい所だ。
- ACC端子から13.8Vは出ているのは認識しているが、外部端子からでかい電流を食らうラズベリーパイを引っ張るのは気が引けるので、電源は取りあえずACアダプターを二分岐。
- ラズパイ用の5V 1A以上を食らう電源をどう作るか。三端子レギュレータでも作るのが定番だけど、なるべく小型・安定・高効率(=放熱小)なレギュレータを考えていたが、折しも一昨日共立シリコンハウスで12V→5V 6Wレギュレータユニットがお安く売られていたので、そのままつかうことにする。
- ラズパイへの給電は通常USBマイクロが用いられるが、ここではGPIO端子から直接ぶち込む。ラズパイ内蔵ヒューズをスルーする禁じ手な給電方法なれど、致し方ない。
まずは、動いた。
ラバーと両面テープとマスキングテープで、ひとまず放り込んでみた。
まだつないだだけ。汚くて済まない。
問題なくラズパイは起動し、CATも含め動いている。VNCで全ての操作は問題ない。
今後の課題。
Proof of Conceptはでけた。
- 主要課題は、ノイズだ。VUHFだともんだいないが、中波~短波にはかなりノイズが乗ってくる。レギュレータが動作してもノイズは出ていないが、ラズパイが起動しだすと、7MHzではS5位はノイズが増える。
- さて、引き回し方やフェライトビーズでEMIを抑え込めるだろうか。
- あと、817に収めてラズパイの起動を確認した後、間違ってもラズパイのWiFiを切ってはいけない。
せっかくおさめたのに全部ばらし、HDMIとマウスをつないでメンテするオマヌケな地獄が待っている(経験者談)
- 落ち着いたところで、配線はきれいに整理したい。
- ラズパイの機能を「817内で」もうちょい拡張したい。できれば音声の入出力つけてデジタルモードできるように、とかもね*1。
「Raspberry Pi in FT-817」とACアダプタさえ持っていけば、たいていのことができるようにしたい。
*1:なので正面左側に謎の空間を残している。