駄目社員はむの日記

USO800 certified.

先日入荷したリニアアンプ。

故あって、古いが保存状態がよさげなリニア(ただし20年ぐらい電源いれていない)をお譲り頂いた。
ひとまず球(Eimacのオリジナル3-500z)を外して様子を見ると、あちこちハンダクラックが入っていたり実に危うい。
電源部を中心に、クラックが明らかな箇所はハンダを盛ってみる。

さて、まずは電源を投入してみる。


とはいえ、20年通電ナシ、製造はおそらく80年代末か90年代頭。これはこわい。

パプテマス・シロッコ「死にに来たか、シャア!」

ってぐらい電源回りがこわい。



まずはオリジナルで入ってる平滑用の電解がヤバい状態になっている可能性は高いので、Rubyconの450V 330uFに取り替える。




祈る気持ちで電源投入・・・電源入った。
瀟洒なフロントパネル。その凛々しいお姿が、20年ぶりに日の目を見た瞬間であった。

プレート電圧(HV)は3400V(プレート未接続の完全無負荷)と表示される。これは電圧検出部の高抵抗が経年変化でおかしな値になっている可能性もある。
ひとまず1時間ほど電源を入れっぱなしで放置。

3-500zをエージングする。

となれば3-500zを光らすしかない。おそるおそるソケットにぶっさす。


まずはHVを加えずに(プレートキャップを外して)フィラメントを灯してみる。

無事フィラメント灯った。いきなり死ななかったから、まずは第一段階をクリアだ。

1時間通電を2セット行う。これをしばらくやっとけば、幾分かデガスにはなってくれるはず。


さて、ここまで来たら問題は、球のプレートに高電圧をかけてどうなるかだ。
古い球にはよくあることだが、次の段階でフラッシュオーバーで回路を道連れに壮絶な最期を遂げる可能性は低くない。
ここで長考に入る。